18
一歩下がって夏は攻撃を避けた。
次に来るだろう横蹴りを神器で受け止め払いのける。そして、突き刺す。
相手はそれを寄け、夏の懐へまわりこみ下からパンチを繰り出す。
それをゆるりと夏はよけた。
ゆるゆると繰り広げられる戦闘に、七海と智也はただ傍観していた。それは夏が兄弟喧嘩に手を出すなと言ったからだった。
「はっ!」
冬花が夏の横腹目掛けて武器である短剣を振った。
それを夏は神器ではじき飛ばし、刃のついていない反対側で冬花との距離を離す。
傍観している二人は気がついていた。
この勝負、明らかに夏が勝つと。ゆるゆると行われているそれは常人には素早く見えてるが夏は手加減している。
「なんでですのっ」
「あ?」
冬花が聞く。
「早く止めをさしてください」
「なんでだ?」
「こんなっ、見え見えじゃないですかっ私が負けるなんて…悔しい…」
「当たり前だろ?所詮少女のお前には勝てない。しかも左側は何も見えない。そこが弱点だ。」
「師範代に負けなかった私が…お兄様は…」
「それ以上。…終わろう。」
そう言った瞬間、夏が刃のついた部分を振り下ろす。
ザシュッ
左肩から思いっきり右の脇腹まで槍でいとも簡単に冬花が斬れた。
「私はただの不完全体…、私以上の子がいます。気をつけて…、お兄様、貴方を、私のお葬式に来てれなかった貴方を、恨みます。」
「全寮制の学園だっつーの。」
パタリと倒れた冬花に夏が言い張る。
簡単に戦いは終わった。
瞬間、爆発音が聞こえた。
「なっ。」
「おい、体育館からだ!行くぞ!」
驚いた夏に智也が声をかける。七海は既にいなかった。
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星空