「ヒッ…!」

聞こえた銃声に穏恵は思わず耳を強く塞いだ。
そして、恐る恐る目を開き周りを見渡す。
見渡す限り見えるのは鬱蒼と生い茂る木々で、銃声も少しと奥のほうで聞こえたものだった。
穏恵は、走り出した。

―嫌だ、やだ、死にたくないっ怖いっ怖いっ怖いっ!!!死にたくない!!!!

溢れるのは、死への恐怖心と涙だった。
ポロポロと溢れ出る涙を拭う余裕などなく、メガネを外して走る。
途中何度か立ち止まって、目元を乱暴に拭ったがすぐに涙は溢れ出た。

見えたのは川で、穏恵はその川の近くにあった大きな木に座り込んだ。
震える手を必死に抑え、幾度か深呼吸を繰り返す。
それでも収まらない震えと恐怖心。
ここで物音を立てたら死にそうな。
元クラスメイトたちが襲いきってくる。

怖くてたまらなかった。

―これなら、まだ夕凪くんに虐められていた方がよかった…。
ふっ、と思う。

やっと落ち着いた手で支給された武器を手に取る。
―手榴弾4個。

上手く使えば、何人かまとめて吹っ飛ばせる代物だ。
頭の中によぎるは鈴夜の顔。
すぐに、よぎった恐ろしい考えを振り払う。

―ダメよ。だって復讐なんて……
―生きれるのかわからないのにしないの?

2人の自分が頭の中で言い争っている。
頭を強く抑え、縮こまる。
何も考えないように、何も考えないように…。




……、



「……す。」

「……ろしてやる…!」

―死にたくないんだもの。
―今更政府が、とか言ってられない。

穏恵は手榴弾を強く手に持った。





────
名前:一色穏恵(いっしき しずえ)
高校:雨宮高校

方針:まとまって行動している人を見つけたら殺る

身体状態:全く問題なし

精神状態:不安定。パニック。

武器:手榴弾4個

持ち物:支給品、絆創膏、ハンカチ

現在地:4−D

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