7
「もうこんな時間か?」
八尋は、下げていた頭を上げ空を見上げる。
太陽は傾き始めている。
ずっと俯いていたせいで、凝り固まった筋肉を腕を回し解す。ついでに伸びもしておいた。
時間が結構たったのだ。禁止エリアが増えていくだろう。
だが、八尋はその場から動ことうしなかった。
理由は、めんどくさい。だった。
「どうせ死ぬんなら、この綺麗な海の前の方がいいよなぁ。」
ポツリと、呟く。
そして、支給品であるペットボトルの水を次の日のことなど考えずに豪快にゴクゴクと飲んだ。
岩の上で寝っ転がり、空を見上げる。
赤い空には鳥が飛んでいた。
静かだ。
つい、眠ってしまいたくなるほど。
だが、八尋は必死にその眠気と格闘した。
―寝てる間に襲われてはい、死んだーとかカッコ悪すぎだろ。
そう思ったからだ。
そよ風が吹き、八尋の髪を揺らす。
視界の端に見えた茂みは大きく揺れた。
警戒して上半身だけ起き上がらせる。
隠れているわけではないがつい、息をひそめる。
…。
……。
出てきたのは亀だった。
「いや、なんで亀がここまで来るんだよ。お前は川に戻れよ。」
こっちは海水しかねぇぞ〜と、亀に話し掛ける。そして、勿体無いことにペットボトルの水をじょぼじょぼと亀にかけた。
首を引っ込めた亀に八尋は面白がって逆さまにしたりした。
ガサガサとまた茂みが大きく揺れる。
八尋はそちらを見ずに口を開けた。
「よお。」
と。
―――――
名前 火鑽八尋(ひきり やひろ)
長谷川高校
方針 散歩しようとしたけれどやっぱやめた。
身体状態 問題なし
精神状態 問題なし
武器 アーミーナイフ
持ち物 支給品、飴、チョコレート
現在地 4−D
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星空