怒られたいの

※超短い※

そろり、そろり、と足音を殺して歩いてやって来たのはサンジくんのテリトリー。

冷蔵庫近くまでやって来れば、ぱちりと電気がついて彼の怒鳴り声が聞こえてくる。

「ルフィ!テメェは何回やれば気が済む…ん、だ…よ、…?」

明るさに目が慣れて彼の顔がはっきり見えるようになった時には、既に彼はキョトンとしていた。

キッチンにいたのがルフィじゃなくて私だと気付いて、慌てて駆け寄ってきた彼にクスクスと笑みが零れる。

「ど、どうしたんだい?こんな時間に…」
「あのね、サンジくんに怒って欲しかったの」

ルフィ達を怒るみたいに、と笑った私に彼は全く分からないと言わんばかりの顔で首を傾げる。

私が何をしてもニコニコと笑って許してくれるサンジくんに一度でいいから本気で怒られてみたかったの、と説明すると彼は困ったように眉を下げて笑う。

ついでにちょっと蹴って欲しい、なんて言ったら彼はなんて言うだろうか。

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