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しばらく経ってから飲み終えたカフェラテにほう、と息を吐いて読書に耽ける二人をぼんやり見つめる。やっぱり綺麗な顔してるよなあ…私こんな美人二人を侍らせてカフェに来てるのか…すごいな…魔性の女みたいじゃん…というかこんな事してるから学校で同級生から目の敵にされるのか…今この瞬間も見られてたらやばいなあ…。

「天野?」
「へ?」
「飲み終わったなら声かけてくれればよかったのに」
「え、あ、何か悪いなあって思って…」

ぼんやりと意識を明後日に飛ばしていた私を覗き込んだ綺麗なアイスグレーの瞳にぱちりと目を見開く。降谷さんが綺麗な顔でふわりと笑って気にしなくていいのに、と本を閉じる。

「いいんですか?」
「一度読んでるからな」
「あ、そうなんだ…」
「それで?お気に入りのカフェラテはどうだった?」
「すっごい美味しかった!」
「それはよかった」

甘さと苦味がちょうど良かったカフェラテは、また来たいと思うには十分だった。それにお店の雰囲気も良いし、なにより居心地が良い。降谷さんからの質問に食い気味に答えると、降谷さんは微かに目を見開いてからくしゃりと嬉しそうに笑った。

それから暫くして、一冊読み切った諸伏さんが本から視線を外す。あれ?と首を傾げてきょろきょろと辺りを見回した諸伏さんは私と目を合わせて、恥ずかしそうに笑ってから本を閉じた。

「ごめん。もしかしなくても俺待ち?」
「ぜーんぜん。降谷さんもさっき別の本見に行っちゃったしいいですよ」
「そっか。って、うわ、もうこんな時間か」
「降谷さんもさっき同じこと言ってました」

お昼すぎに来たはずなのに、外はあっという間に暗くなっていた。私も先程1冊本を読み終えて戻してきた所で、もう1冊読むには時間が足りないだろうなと思って本を読む降谷さんと諸伏さんを観察していたのだ。

「あれ、ヒロ読み終わったのか?」
「うん。さっきね」
「なら、いい時間だしそろそろ出るか?夕飯どうする?」
「どこかで食べたらいいんじゃない?天野さん時間大丈夫?」
「大丈夫ですよ〜」

伝票を持って立ち上がった降谷さんに続いて立ち上がり、まとめて会計をしようとする降谷さんに何とか押し勝って千円札を出す。この二人と出かけるようになってから出費が増えるかと思ったら全く増えない。むしろ、あの手この手で奢られてしまって前より出費が減ったくらいだ。

「トータル額を考えるだけで怖い」
「気にするなっていつも言ってるのに」
「気にしない訳ないでしょう…」

大学生の彼らの一体どこにそんな財力があるんだと思いながら財布を鞄にしまい、駅方面へと歩き出す。大学生ってそんなに財力あるの?それともこの二人のお金の使い方が上手なだけ?いやまあどっちにしても奢られる理由にはならないんだけど。

どこで夕飯にしようか、と良さげなお店を探しながら歩くけれど駅周辺は当然ながら居酒屋ばかり。高校生の私を連れては入れないだろうと気を使ってくれる二人に申し訳なく思いながら近くのファミレスへと足を向けた。
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