※ちょっとだけ暴力表現とか気持ち悪い表現あります※注意※
仕事を始めてから数ヶ月経った雛。毎日帰り道に何となく誰かが着いて来てるような気がしててそわそわしてたんだけど振り返っても誰もいないし何かされてる訳でも無いし、自分の勘違いかなと思って放っておいた結果痛い目を見ることになる。
「と言う訳でして…」って西谷を除く2年ズの定期飲みで打ち明けた瞬間、全員から総出で怒られる。「お前そこまで馬鹿だった?」「マジで危機感なさすぎ」「全人類仲良くなれると思ってんの?」「さすがに文句言わない訳にいかねーわ」ってボロカス言われて「そ、そんな言う…?」ってしょんぼりするし、泣きそうになっちゃう。
「だ、だって…なんにもされてないし…」って言うけど「後ろから着いて来てんだろ。十分されてるわ」って木下に割と強めにチョップをされて「い、いたい…」ってなる。「それもう職場も家も特定されてるでしょ」って成田が眉間に皺を寄せるから「でもどこから着いて来てるのか、どこまで着いて来てるのかも分かんないんだもん」ってしょんぼり。
「それ分かんない方がヤバいんじゃねーの?」って田中が言うから「……でも、ほら、気のせいかもしれないし…」ってたじたじになりながら言えば「気のせいじゃなかったらどうするつもりなんだよ」って縁下に言われて返す言葉も無い。
「じゃあどうすればいいのさ……犯人見つけてとっ捕まえればいいの……」って雛が机に突っ伏してぶうぶう文句言ったら「もう本職に頼るのが一番じゃね?」って木下がすまほ取り出すから「待って!!大地さんはダメ!!絶対怒られる!!」って必死に止めるけど「怒られることしてる自覚あんなら怒られとけ」って成田にまで見放されて無情にも澤村に全部話されてしまう。
「明日、ゆっくり話聞かせてもらおうか」って明るい声の澤村に言われて電話なのに怖すぎて「は、はひ…ごめんなさい…」って半泣きになる。翌日マジで怯えながら澤村と約束したお店に向かうけど怖すぎて「むり…ほんとにむり…たすけて…」って一緒に着いて来てもらった縁下に縋るけど「諦めろ。絶対もう怒られるから」って言われてマジで泣きそう。
お店に入って澤村と目が合った瞬間に「だ、だいちさん怒ってるじゃん…!」ってびゃっと泣く。「お、来た来た」って澤村の後ろから菅原がひょっこり顔を出して「おー、縁下も来たのか」って笑った田中と清水も顔を覗かせるから雛の顔が益々死ぬ。
「こ、こんなのもう絶対怒られる…かえる…私かえる…」って縁下の背中に張り付いてずっと言ってる。「で?最近後ろから誰か着いて来てるってどういうことだ?」って澤村に言われて「あっ、えっ…と、はい。まあ、たぶん、きのせいだと…おもってるん、ですけど、はい…ごめんなさい…」ってどんどん小さくなる。
「仕事帰りだけか?休みの日とかは?」ってちょっとずつ話を聞かれて最初はビクビクしてたけど、澤村が1つずつゆっくり丁寧に話を聞いてくれるから段々気持ちも落ち着いてきて雛の口からぽろぽろ弱音が零れだす。「最初は、気のせいだとおもってて…っでも、気のせいじゃなくてっ、」って声が震え始めるから堪らず清水が雛の背中を撫でる。
「めいわくっ、かけたくなくて…っ、ごめ、なさっ…」ってぽろっと涙が零れちゃった雛に「もう大丈夫だからね。怖かったよね」って清水が頭を撫でる。何てことなさそうな、何ならちょっとふざけてるのか?くらいの態度だった雛のそれが強がりだったことに田中も縁下も犯人への怒りが湧いてくるし、澤村と菅原は言わずもがな。
「今日はウチに一緒に帰ろう?ね?」って清水に言われて一緒に帰って次の日からは職場近くのカフェで時間を潰して誰かと一緒に帰るようにして数日。会社の都合で午後から休みになってしまった雛が明るいし、日中だからって1人で家に帰ろうとした帰り道で後ろから誰かに腕を掴まれる。
ハッとして振り返ると知らない男の人が怒ったような顔で立ってて「あ、の…はなして、ください…」って声を震わせながらも腕を振り払う。「あの男、誰?」って聞いてくる男に「だれ、って…なに、なんのはなしですか…」って言えば「だから!!一緒に歩いてただろ!?誰だよあの男!!雛に馴れ馴れしくしやがって!!」って突然怒鳴られるから怖すぎてぎゅっと目を瞑っちゃう。
両手で肩を掴まれて「雛も雛だよ…!!なんで俺がいるのに他の男と歩いてんの?嫉妬させたかったの?俺のこと、なあ!!聞いてんのかよ!!」って突き飛ばされて尻もちをつく。「やだ、だって…わたし、あなたのこと、しらない…!だいちさ…っ、」ってぼろぼろ泣きながら澤村の名前を呼べば、それに腹を立てた男が顔を真っ赤にして叫び出す。
転びそうになりながらなんとか立ち上がってスマホで澤村に電話をかけながら逃げるけどすぐに後ろから掴まれて地面に押さえつけられる。「やだ、やだぁ!」って泣く雛に向かって男が何かを叫び続ける。何を言ってるのかは分からないけどひたすらに怖くて、嫌だって首を横に振れば男が目をかっ開いて握りしめた拳を振り上げる。
反射的にぎゅっと目を瞑って痛みに堪えようとした瞬間、「雛!!!」って大声で名前を呼ばれてあっという間に警察の人達に男が取り押さえられる。「雛!!だい、じょうぶじゃなさそうだけど…ちゃんと連絡くれてありがとう。よく頑張ったな」って澤村に頭を撫でられて「だいっ、ちさん…、ぅぇっ…っ、こわ、っかったぁ…」ってぼろぼろ涙が溢れてくる。
ぎゅうっと抱きしめられて「うん。そうだな、怖かったよな。よく頑張ったな、偉いぞ」って背中を撫でられて、澤村の腕の中でわんわん泣きじゃくる。女性の警察の人もいたけど澤村から絶対に離れたくなくてぎゅうううってしがみつく雛に「一緒にいてやれ」って他の警察の人達も言ってくれるから一緒に病院に行って治療を受ける雛に澤村が付き添ってくれる。
「少し落ち着いたか?」ってあったかいココアを買ってくれた澤村にこくんと頷く雛だけどココアを受け取った手が震えてるのに気が付いてソファに座る雛の前にしゃがみ込む。手をぎゅっと握って「雛、こっち見て」って言えば不安げにゆらゆら揺れる目が澤村を見る。
「怖くて当然なんだ。人から向けられる悪意が怖くない訳ないんだから」って言えば雛の顔がくしゃりと歪む。「泣いてもいいんだ。怖いって、言ってもいいんだぞ」って言えば大粒の涙が零れ出す。泣きじゃくる雛を抱きしめて大丈夫、と何度も繰り返す。
泣き腫らした雛の顔を見て菅原と清水は自分のことのように泣いて「ほんとに、ほんっとに無事でよかった…!」って雛を抱きしめるからようやく泣き止んだのにまた泣いちゃう。2年ズも騒ぎを聞いて慌ててやって来て雛の顔を見て「おっまえ…!ほんとに…!」「マジでふざけんな…!だから言ったろ!」「俺らがどれだけ心配したと思ってんだ…!」「二度とゴメンだからな!こんなの…!」って怒りながら雛をぎゅうって抱きしめるから「ご、ごめんなさぃぃいい…!」ってまた泣いちゃう。
勿論その一件は烏野全員の耳に入るから他方から心配の声が上がる。東峰と山口と谷地にはガチ泣きされて心が痛いし、日向と影山からも連絡が来るし、西谷と月島からは珍しくガチトーンで説教されて怖すぎて泣くことになる。最終的にはマジで皆にバレることになるけど。