やっちまった大賞の翌日、色んな人から声をかけられる雛。その瞬間を見てた人はそんなに多くないはずなのにほぼ皆に知れ渡ってて（恥ずかしすぎる…）って思ってたら｢昨日、すごかったんだって？｣って孤爪に声をかけられてびっくりして肩が跳ねる。
｢すごくないよ…たまたまだよ…｣って返すけど｢たまたまでリエーフのスパイク上げられる方が怖いんだけど｣って笑われてそれもそうかぁ…ってなる。｢痛くないの？｣って言われて｢そんなに痛くないよ。ちょこっとじんじんするけど｣って返したら眉間に皺寄せて｢…長袖なのってそれが理由？｣って聞いてくるから｢お〜さすが音駒の頭脳〜｣って手をぱちぱち叩く。
でもすぐに｢茶化さないで｣って怒られて｢研磨こわい…｣ってなる。腕を取られて袖をまくった孤爪が怖い顔で｢これちゃんと冷やした？｣って聞いてくるから思わずギクリ。｢ひ、冷やしたよ…？｣って返すけど｢はい嘘｣ってすぐにバレて｢バカじゃないの｣って言いながらまっすぐ保健室に向かう孤爪に着いて行く。
棚から湿布を引っ張り出した孤爪に｢腕出して｣って言われるから渋々腕出せばｽﾊﾟ-ﾝ!って乱暴に湿布貼られて｢み゛ッ！？｣って痛さで跳ね上がる。｢い、いたいんですけど研磨さん…｣って涙目で訴えるけど｢雛が悪い｣って一蹴されてしまう。
｢跡になったらどうすんの。ほんと、バカでしょ｣って言われて（あ、心配してくれてる）ってことに気が付いて嬉しくなってニヤニヤしてたら｢なに笑ってんの｣って睨まれるから｢なんでもない！｣ってご機嫌になっちゃう。その日一日ずっと何かある度に｢雛、俺がやるから｣って代わってくれるの優しいよね。