大学の時に一時期付き合ってた彼氏がとんでもヤベー男だった雛。ちょっとずつメンタル病んでくんだけど、そんな時にたまたま白布と二口と遭遇して「なんか顔色悪くね?」「大丈夫かよ。今1人か?」って昔と何も変わらない優しい言葉に思わず泣きそうになっちゃう。
「あ、や…、かれし、いまトイレいってて…」って答えれば「んじゃ平気か」「無理そうだったらちゃんと彼氏に伝えて帰れよ」って2人が言うから「…う、ん」ってぎこちなく笑う。そんな雛の姿に違和感を覚えた2人が声をかけようとしたら「悪い悪い混んでてさ〜…って誰?友達?」って彼氏らしき男が後ろから声をかけてくる。
「あ、うん…高校の時の、」って返したら「ふぅん」ってちょっと不機嫌そうな声が返ってくるから「ぁ、ちがうよ。別に、変な意味じゃなくて、ほんとに…久しぶりって、話してただけだから、」って言えば雛の頭をべしべし叩きながら「うん。で?」ってニッコリ笑うから「ご、めん…いやな、気分にさせて、ごめんね、」って雛が泣きそうな顔で無理やり笑うから白布も二口も顔が険しくなる。
そんな2人に気付きもせずに「いやマジでコイツほんと気使えねーし彼氏を立てるってこと知らねーんだよな。コイツ高校の時からこんな女だった訳?」って2人に絡み出すから流石の雛も「ッ、そういうの、やめてよ…!」って止めに入ったら「は?なに?お前今俺に文句言ったの?」って言われてビクッと肩が揺れる。
その状況にとうとう我慢できなくなった二口が「いや、マジでねーわ」って吐き捨てて白布も「普通に気分悪いよな」って舌打ちするから男は賛同して貰えたと思ってご機嫌になる。雛の頭をべしべし更に叩きながら「ほら言われてんじゃねーか。お前がそんなんだから俺まで恥ずかしい思いしてんの。分かる?」って言うから雛がまた謝ろうとした瞬間、腕を引かれてあっという間に二口の腕の中。
「ちげーよ。テメーに言ってんだよ。勘違いしてデカい顔してんじゃーぞ」って二口が男を睨みつけるからオトコはぽかん。「雛が気使えない?笑わせんなよ。俺はコイツ以上に気の使えるイイ女見た事ねーんだけど、アンタの言う気の使える女ってどんな奴だよ」って鼻で笑って挑発する二口がいる。
それにに乗っかって白布も「どうせ自分の言うことホイホイ聞いてくれるようなバカな女しか知らないだけだろ。それかママみたいな人じゃなきゃ無理〜ってか?彼氏がそんなんじゃ雛が恥ずかしい思いするだけだよな」ってバカにしたように笑うから男の顔がどんどん赤くなってく。
「隣にいる奴が体調悪そうにしてんのも気付けないようなバカ男が人様をバカにしていい訳ねぇだろ」「そのくせして自分が体調悪い時は気付けとか言うんだろ?自分のこと棚に上げてんじゃねぇよ」って止まることの無い2人の言葉に男が強がったような顔で「類は友を呼ぶってほんとだな」って笑う。
「テメェみたいなバカ女のとこにはバカな奴しか集まんねーんだろ?この俺が折角お前を彼女にしてやってんのに、デカイ態度取ってんじゃねぇぞ!!」ってとうとう白布と二口の事までバカにするから雛もふつふつと怒りが込み上げてくる。
男に文句を言おうとした2人を遮って今度は雛が「アンタがどうしても付き合って欲しいって頼み込んできたんじゃん…!私何回も断ったのに、1週間だけってずっと付き纏ってきて…!デカイ顔してんのはどっちよ!私の周りがバカしかいないならアンタもバカでしょ!それに、私の大事な友達のこと、悪く言わないで!!!」って大声で言い切った雛がはあはあ肩で息をしながらぽろぽろ涙を流す。
周りの人達は雛の言葉で何となく状況を察して「まじ?」「いや普通に痛すぎ」「ヤバすぎでしょ」「勘違い乙」ってコソコソ話してるし、男は公衆の面前で全部バラされて恥かかされてもう顔真っ赤。二口がもう1回雛を抱き寄せて泣き顔を隠すように胸元に顔を押し付ければ、きゅうっと服の裾を握ってくるから優しく頭を撫でる。
それから男を睨み付けて「まだ何か用があんのかよ」って言えば何か言いたそうに口をもごもごさせるけど「今更言う事なんてないだろ。彼氏とか言ってるけど付き合ってねーじゃんそれ」って白布が呆れたような顔で吐き捨てる。
「全部テメェの勘違いだろ。お情けで一緒にいてくれてた雛を泣かせて、苦しめて、これからも一緒にいれるって本気で思ってんのかよ。おめでたい奴だな」ってオーバーキルでばちくそ言うから男は捨て台詞と言わんばかりに「〜ッそんな女こっちから願い下げだ!」って吐き捨てて走ってくから堪らず2人とも声を上げて笑っちゃう。
「何だよアレ。あんなテンプレみたいな捨て台詞アニメでしか見た事ねーよ」「最初から最後までずっと意味分かんなかったんだけど何だよあれ」って2人でけらけら笑いながら雛を連れて一先ず人がいないところに向かう。
一通りの少ない所に来て「雛、大丈夫か?」って顔を覗き込めばくしゃくしゃに顔を歪めて「ごめん、ふたりに、嫌な思いさせて、ごめん」って泣くから「俺らじゃなくてお前だろ」「むしろ雛のことを悪く言われてムカついてんだけど」って2人が言えばきょとんと目を瞬かせてからまたくしゃっと顔が歪む。
「ぅ〜…なんでそんな、かっこいいんだよぉ…」って2人の手をぎゅっと握ってぽろぽろ涙を流す雛に「だろ?」「あんなバカ男より俺らのがいい男に決まってんじゃん」「マジでそれはそう」って2人がけらけら笑うから雛も釣られてふふって笑う。
「体調悪いんだろ?1回帰るか?」って聞いてくれた白布に首を横に振った雛が「ふたりと、いっしょがいい」って言うから「んじゃカラオケとか行くか。アレだったらそこで寝ればいいし」「だな。雛、昼飯は?食った?」「まだ食べてない」「んじゃ飯もだな。何食う?」「どうせオムライスだろ」「バレてる…なぜ…」って2人に手を引かれて歩き出す。
ご飯を食べてカラオケに言ってちょこっとおしゃべりしたら眠くなってきちゃって白布の膝の上でくうくう寝息を立てる雛の頭を撫でながら「あのクソ男一発ぶん殴っとけば良かったな」「写真撮って拡散でも良いな」って2人が怖い顔してのを雛だけが知らないよ。