気軽に話しかけてはいけない方とは

初めて音駒がやって来た時にお手伝いという体で色々動くことになった雛。自分の勉強と暇つぶしも兼ねて音駒のスコアを取りつつ自分なりにあれこれ考えてノートに書いているた、たまたまそのノートを見た孤爪が「すご…」と呟くもんだからあっという間に注目の的。

「えっ…そ、そう、かな…」「えっあ、ごめん、勝手に見て…」「あっううん、全然…」とおどおどしながら会話してるけれど、少しずつ普通に喋れるようになっていく。お互いゲームが好きなのと作戦を立てるの好きなのが相まって「孤爪くんすごいね」「…研磨でいいよ。同い年でしょ」と仲良しに。

「研磨に他校の女子の友達が…」「成長したなあ…」と感動する音駒の3年に対して「うおおお!?研磨が、研磨が女子と喋っとる!?」とうるさい山本がいて、烏野と同じくらいのやかましさに雛もあっという間に気が抜けてしまう。ので、仲良くなるスピードも爆裂に早い。

自分たちのマネージャーなのにネットを挟んだ向こう側で余りにも楽しそうにしてるもんだから、メラメラと嫉妬の炎を燃やす烏野の2年達。そして、そんな2年達を(若いなぁ…)と思いつつも(ウチの子はあげませんけど?)と思ってる烏野の3年達。そんな熱烈な視線に黒尾が気づかない訳がなくて「お〜怖」とけらけら笑いながら雛にわざと近付くのでタチが悪い。

夜久に「おい煽んの止めろ」と嫌そうな顔をされるけれど「いやぁ、だって見ろよあの顔」と益々楽しくなっちゃう黒尾がいる。でもそんな姿に雛がクスクス笑って「あんまり揶揄うとつつかれちゃいますよ」なんて言うから「そりゃ怖ぇな」と両手を上げて降参のポーズ。試合に戻るぞ〜ってコートの中に戻ってく姿を見送って(ほんとに、敵味方関係なく士気を上げるのが上手な人だなぁ)と雛は思ってる。

試合が終わって片付けをしてたら田中に呼ばれた雛。何だよう、と向かったら雛を視界に入れた山本が「はぅあ!?じょ、女子…!じょし…!」と苦しみ出すから「いやさっき一緒のベンチだったじゃん」と思わず突っ込んでしまう。「大丈夫だ!コイツは女子の中でも比較的楽な方の女子だ!」という何とも喜びにくい紹介をされて「どういう意味ですかコラ」と思わず頭を叩いてしまう。

「いやほら潔子さんはこう、気軽に話しかけてはいけない方だろうが!」と叫ぶ田中に「それはアンタだけでしょ」と呆れながら笑ってじゃれ合う雛。そんな姿をぽかんと見つめた山本がハッと我に返ったように「灯守さんには…!き、気軽に話しかけても良いんですか…!?」なんて聞いてくるから「もちろん。むしろ沢山話しかけて欲しいな」と微笑み返したら心臓押さえて動かなくなってしまうから何で?と首を傾げてしまう。そんなこんなで(???)比較的音駒の皆とも仲良くなれた雛がいたりいなかったり。

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