合宿の時に日向とリエーフが一緒にいるのを見て（幼稚園じゃん…）ってにこにこしてたら日向に見つかる。｢あ！雛さーーん！｣と元気に声をかけられるから、どうした〜？って言いながら近付いて行ったら｢あ！そうだ！リエーフさ！雛さんにレシーブ教えて貰えよ！｣とか言い出して｢？？？｣ってなる。
｢雛さんレシーブ超上手いんだぞ！優しいし褒めてくれるし！俺も教えてもらった！｣と、うきうきルンルンの日向に｢ちょ、ちょっと待って日向待って｣と必死に止めるけれど｢？どうしたんですか？｣とキョトン顔で返されてしまって、うぐぐ…。なんて言おうかと思ってたら｢えっ雛さんバレーできるんすか！？｣と物凄く見覚えと聞き覚えのあるリアクションをされてしまい、挙句の果てにキラキラした期待に満ちた目を向けられてしまった結果（あ〜〜この子達マジでさぁ〜〜）と頭を抱える。
結局｢…ちょっとだけね｣と折れてしまい、3人で練習し始めるけれどあっちこっち飛び回るボールに懐かしさを覚える。｢日向もこんな感じだったね｣と笑ったら｢ぅえっ！？俺こんな下手じゃないです！！｣｢あ！日向それどういう意味だよ！！俺だってこれでも上手くなったんだぞ！！｣ってぎゃんぎゃん騒いぎ出すからあはは、って声上げて笑っちゃう。
｢でも普通に上手だよ。高校から始めたんでしょ？すごいね｣って褒めたらぱぁぁっ！って表情が輝くから（ん゛ん゛ッ可愛い…！）ってなっちゃう。暫くパス練習を繰り返してたら、ちょこっと意地悪したくなっちゃって、雛が手前にちょん、とボール落としてみたらリエーフがちゃんと反応して飛び込んでくるから｢おぉ〜〜｣って拍手。うつ伏せになって取れなかったことを悔しがってるリエーフに｢すごいすごい！ちゃんと反応できてるじゃん！｣と笑って頭を撫でたらぽかん、とした顔で見あげてくるから、そこで我に返る。
｢あっ、ごめん…馴れ馴れしかったね｣と、頭を撫でてた手を慌てて引っ込めて謝る。日向と練習してた時は上手く出来た時とかに頭撫でると嬉しそうにして大人しく撫でられてたから何となくその感覚で撫でてしまったけれど、相手は他校の子で私も彼も互いをよく知らない状態でこれはまずいだろ…と反省する雛だけどリエーフがふにゃふにゃ嬉しそうに笑うからびっくりする。
｢俺、身長高いから人から頭撫でられることとかなくて…へへ、何か嬉しいですね！｣なんて嬉しそうに言われてしまい堪らず胸がぎゅんっっってなる。｢う゛っ…そ、そう…｣って胸を抑えながら返事をしたら｢上手く出来たらまた撫でてくれますか！？｣なんて聞かれるから｢灰羽くんがいいならいつでも｣と返すしかない。もちろんその後に｢リエーフでいいですよ！皆そう呼ぶんで！｣と言われて｢あ、うん…じゃあ、そう呼ぶね｣なんて会話をして何故かめちゃくちゃ懐かれてしまう。
日中の練習中も上手に出来ると｢雛さーーん！！俺今日めっちゃすごいレシーブ上げました！！｣って走ってきて目の前でしゃがんでくるからその姿が可愛くて頭を撫で回してしまう。｢なんであんなに懐かれてんの…？｣と驚いた顔をした縁下に聞かれても｢いやあ…なんでだろ…｣と一緒に首傾げたり、リエーフが普段は夜久と練習していることを知って｢あの、ほんと…変なことは教えてない、つもりなんですけど、余計なことしてたらごめんなさい…！｣と恐れ多さでぴるぴる震えたりする。