ちゃんとドジって段差で足挫いた雛。｢…え、いたいんだけど｣って自分のドジさにびっくりするし、思いのほかちゃんと痛いことにもびっくりする。動くに動けなくてその場で座り込んでたら｢雛？｣って菅原に声をかけられる。
｢こけました｣って言ったら｢ここで？｣ってきょとんとされて｢ここで｣って返したら｢何にもないじゃん、ここ｣ってけらけら笑いながら近づいて来るけど雛の足に目を向けて｢で？ただこけただけじゃないよな？ん？｣ってにっこり笑いかけてくるから（え〜〜んバレてる〜〜）ってなる。
｢ちょっと、ぐねっただけです｣って言ったら｢ちょっと？｣って言われて｢…ちょっと｣って返すんだけど、目が怖すぎて嘘つけない。｢痛くて歩けないです｣って正直に言ったら盛大にため息を吐いてから｢何ですぐ呼ばないんだよ、お前は｣ってデコピンされるから｢ごめんなさい…｣ってしょんぼり。
｢足、触るぞ｣って足に触ってそこまで腫れてないのを確認してから｢軽い捻挫ってとこか｣って立ち上がって｢よし、保健室行くぞ〜｣って言ってくるから｢え、平気ですよ。ちょっとしたら治ります｣って返したら｢俺が足捻挫してほっとけば治るって言ったら、雛なんて言う？｣って言われて｢絶対ダメです｣って即答。
そしたら｢そういうこと。ほら、肩貸してやるから｣って笑って手を差し伸べられて渋々その手を掴む。立ち上がろうと足に力を入れたけど思ってたより痛くて｢スガさん大変です。想定より痛いです｣って言ったら｢それでよくほっとけば治るとか言ったな｣って呆れた声で言われて、それに返事をしようとしたのと同時に｢暴れんなよ〜｣って言った菅原にふわっと横抱きにされる。
｢ぅえっ！？スガさん！？まって、まってまって！？重いから降ろしてくださいいいい！｣って半泣きで訴えるけど｢お〜初めてやったけど案外できるもんだな｣ってけろっとした顔で言ってくるから｢勘弁してくださいいいい…｣って両手で顔を覆って恥ずか死。
｢絶対重い…ダイエットしとけばよかった…むり…お嫁にいけない…死ぬ…｣ってぶつぶつ呟けば｢はいはい。重くないし、死なないから大人しくしてろよ〜。あと、お嫁に行けなかったら俺がもらってやるからだいじょ〜ぶ｣って言われるから｢ほんとですね。男に二言は無いですよね。これで私が一生独り身だったらスガさんのこと呪いますからね｣って言ったら｢俺と結婚することに対しては嫌じゃないんだ？｣って笑われる。
｢だって分かんないじゃないですか。今は何とも思ってなくても好きになる日がくるかもしれないし｣って言ったら一瞬びっくりしたように菅原が固まる。それから声を上げて笑って｢今は何とも思ってねえのかよ！お姫様抱っこでときめいたりしないのかよ！｣って言われるから｢もう何かときめとかじゃなくて恥ずかしくて死にそうですけど？？？｣って言ったら｢全然平気そうじゃん｣って笑われて｢もう何も考えないようにしてるだけです｣ってずっと話してる。
そのまま保健室に連れてこられて足首に湿布貼って｢よし。今日は大人しくしとけよ｣って頭を撫でられるから｢はあい。ありがとう、ママ｣って言ったら｢その認識じゃときめかないわな｣ってまたゲラゲラ笑われることになる。菅原は菅原で抱き上げた時の雛の華奢さとか、女の子特有の柔らかさとか、匂いとか、いろんなものに意識せざるを得なくて（あ〜〜〜〜）って頭を抱えてるよ。