雨の日の雷はぷにんぐ!

合宿中の夜にちょっと天気が荒れてた日の雛。「すっごい雨…風も強いし…」「だね。明日は晴れるといいんだけど」って赤葦と話してたら地面が揺れたんじゃないかってくらい大きな音と共にバチッと目の前が真っ暗になって驚きで「ぅわぁ!?」って飛び跳ねる。

最早反射的に縋るように手を伸ばしてぎゅうっと触れるものにそのまま抱きついたのと同時に目の前が真っ白になって、何度かの瞬きの後に視界がクリアになる。「び、っくりしたぁ…」って呟いたら「うん、俺も…びっくりした」ってすぐ近くから赤葦の声が聞こえてきて驚きで肩が跳ねる。

「あ、れ…?」って見上げたら手の甲で口元を押さえてそっぽ向く赤葦がいて、その耳が赤くなっているのを見て初めて自分が思い切り赤葦に抱きついている事に気がついて「わああああ!?!?ご、ごごごめん!!!」ってズザザザッって後ずさる。

「あ、うん…だい、じょうぶ…」ってどたどしい返事に(や、やってしまった〜〜〜!?)って思いながら「ちょっと、びっくり、しちゃって…ほんと、ごめん…」ってしょんぼり謝ったら「ごめん、変な気使わせちゃったね」ってむしろ謝られてしまってお互いごめんねって謝りあってから、顔を見合せて笑っちゃう。

「赤葦も、顔赤くなったりするんだね」「俺のことなんだと思ってるの」「だってずーっとポーカーフェイスじゃん」「そうでも無いよ。面白いことがあれば普通に笑うし」「じゃあ今は面白かったんだ?」「まあね」って2人で笑い合ってたら「いや、ビビったな今の」って体育館に人が入ってくる。

「明日、晴れるといいね」「大丈夫だよ。木兎さん、晴れ男だから」「あはは、ぽい!わかる!」って土砂降りの外を見ながら2人で暫くお話してるんだけど、すぐに木兎が「あー!赤葦と雛ちゃんいた!」ってやって来て練習に連れ出される。雨の日も悪くないかな、と思った赤葦はいるね。

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