手が空いているマネージャーは朝早くに起きて、部員を起こさなければならない。
私は烏野高校1年生の担当だ。ちなみに当番制で潔子先輩が2年生。これは主に西谷先輩と田中先輩が(緊張で)すっきり起きられるようにと考慮した上だ。仁花ちゃんが優しい優しい3年生担当。3年生なら一番爽やかに起きてくれそうだし、ナイス役割分担だ。
「ぐがーーー」
誰のいびきか分からないが聞こえてくる。
『みんなー朝だよ〜』
結構大きめの声を出したのに誰1人として起きない。こうなったら一人一人起こしていくか。
まずは端の翔陽君から、っとついでに飛雄君も起こすかな。それにしても翔陽君、寝てる時まで活発だなぁ。ほぼ布団を被っていない。飛雄君は反対に綺麗すぎて驚きだ。
窓際に寝ている彼らを起こそうと、歩きながらどうやって起こそうか考える。
『翔陽君、飛雄君、バ・レ・ーの時間ですよ』
「…!」
「……!」
囁くように言うとバッと布団から起き上がった2人が、睨み合いながら顔を洗いに行った。
「俺が先だ!」
「ふざけんな俺だ!」
部屋から出ても声はまだ聞こえる
「はぁ〜〜、変人コンビは朝から元気だなー」
菅原先輩が伸びをしながら笑っている。どうやら仁花ちゃんは菅原先輩と澤村先輩を起こすことに成功したらしい。あとはアサヒ先輩だけだ。
潔子先輩に起こされた2年生は、縁下先輩が一番最初に起きて、同時に田中先輩と西谷先輩が緊張した面持ちで飛び起きていた。そしてすぐさま顔をフニャッとさせていたのを見逃しませんでした!さらに木下先輩と成田先輩がマイペースに起きて2年生はあっという間に起き上がっていた。
さぁて、あとは山口君と月島君だ。
『山口君、山口君〜、朝だよ〜。』
「ん、んん………。……苗字ちゃん!?」
『うん、おはよー』
「お、おはよう」
『もう少しで朝ごはんだって!』
「わかった、ありがとう」
『いえいえ』
さて最後に月島君だ。月島君も寝相がよく、スースーと寝ている。結構騒がしくしたけど、寝起きが悪いのだろうか。確かに低血圧そうだ。
ふと月島君が枕の上の方にメガネを置いているのを発見した。
朝起きて眼鏡がなかったらどんな反応をするんだろう。私は興味本位で眼鏡をとって、かけてみた。度が随分あるようで、直接かけると目が痛いので、若干ずらしてみた。
『月島君、月島君ー!朝だよー』
「……………」
『起きないと朝ごはんぜーんぶ食べられちゃうよ』
「……朝からうるさい」
どうやら起きてくれたらしい。月島君は顔を手で押さえながら、もう片方の手で眼鏡を探している。
『お探し物はこれですか?』
まだ眠そうな顔が私の方を見てる。若干睨まれているので、裸眼だとよっぽど見えないんだろう。
「…返して」
『うん』
私は月島君の眼鏡を外して直接かけてあげる。他人に眼鏡をかけた事なんてなかったため、ズレてないか心配だ。
『おはよう、月島君!』
「……おはよう」
『朝ごはんですよ〜、顔洗って食堂へゴー!!』
「はいはい」
段々と頭が覚醒してきたらしく、スッとタオルを持って部屋を出て行った。今日も1日が始まります!