ひよこが駆け巡る!





マネージャー同士の恋バナはまだまだ続く。

『みなさんは彼氏さんいないんですか?』
「私はいないよ」
「ま、バレーばっかり見てきたからね」

みんな青春をバレーに向けている。なんて素敵なんだろう。彼氏がいなくても、こんなにもみなさんは楽しそう。

「谷地ちゃんは?」
「は、はい!いません!」
「好きな人とかはいないの〜?」
「…好きな人、ですか!いないです!」

話は先輩による後輩への尋問…ではなく質問に移り変わった。聞いている側はニヤニヤと、いたずらを仕掛ける人のような顔をしている。この流れで言ったら私にもきますよね…。

「名前ちゃんはいないの?」
『いないですよ〜!』

まだそういったことには興味がない、とは言い難い。人並みに恋愛には興味はあるがビビッという運命的な出会いまだはない。実はもう運命の人に出会ったりしてたらどうしよう。

「気になる人は?」
『……気になる人、ですか』
「おやぁ、その調子だといるのかな〜?誰?烏野?」

考えたこともなかった。好きな人ではなく、気になる人。と言えば……、心に思い浮かぶ人がいる。

『はい、…います。』
「え!誰、誰!」
『………ひ、秘密ですよぅ!』
「あら〜、可愛い〜」
「え、名前ちゃん気になる人いるのですか!?」

仁花ちゃんにまでも驚かれ、なんだか恥ずかしくなる。この想いはまだ咲いたばかり。下手に知られでもしたら関係が悪化しかねない。

今の関係が十分好きだから、このままでいたいな。
気になるだけであって、好きとは限らない。もしかしたら、このままで十分と思っているくらいだから本気で燃え上がる恋じゃないのかも。

『いる、…けど!内緒!』
「知らなかった……」
『まだ誰にも言ってないんだよ!』

「名前ちゃんが正直に言ったから言うけど、ウチも好きな奴いるんだよね、バレー部に」
「…実は私も」

私が正直に暴露すると次々と上がる声。潔子先輩は本当にそういう感じじゃなかったけど、恋話をするのは好きらしい。赤裸々に語られる実名に、私までドキドキした。なるほど、結局はみなさん女子だ。好きな人の話をしている先輩方はなんとも可愛らしい。

暫く語り明かして、明日も早いからということで会話は終了した。

なんだかドキドキな夜を過ごすことができました。

(結局私の気になる人の正体はバレませんでした!)

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