烏野高校初戦。
トーナメント表上では2回戦目だ。
対扇南。
私は観客席から仁花ちゃんと一緒に試合を見る。
一番最初のアサヒさんのノータッチエースにより勢いづいた烏野。
アップを見た感じでも調子がいいのがわかった。
みんな格段に良くなっている。動きが洗礼されて、鋭くなっている。見ていて安心できる試合だ。試合慣れをした感じがする。
一人一人がレベルアップしているのが目に見えて分かる。誰1人として努力を怠らなかった証拠だ。
どれもこれも東京合宿のおかげである事は言うまでもない。
がしかし、相手も一筋縄ではいかない。
粘って粘って、勝ちを狙っている。つまらないなんて思わない試合展開。
見ているこっちまで緊張してしまうほどの手に汗握る展開に、いつまで経っても興奮は冷めなかった。
結果的に言うと烏野の初戦は勝った。
負ける事に慣れていたこれまでの烏野とは違う。
確実に勝ちを狙える烏野に成長したのだ。成長という言葉は合わないかもしれない。
これは復活だ。
ストレートで勝った烏野だが、もちろん反省はたくさんある。むしろ反省点のない試合の方が少ない。これから少しずつ改善していって、もっともっと上を目指す。
今回が春高予選だからといって油断してはならない。
一度も負けが許されない試合。
そうと分かっているからこそ、誰1人手を抜かない。
勝つ、その瞬間のために努力してきた事を忘れてはならない。
だけど、もし負ける日がきても、後悔のない試合をしたい。
だからこそ、全力でのぞむんだ。それがどんな相手でも。