ひよこが駆け巡る!





烏野にとっての2回戦目。


これで勝てば、 二次予選に進む事ができるという大チャンス。

しかし負けてしまえば一瞬で終わりだ。気を抜いてはならない大事な一番。

相手は簡単に勝てる相手ではない。なんていったって身長2mの百沢君がいらっしゃいますから。2mの人間なんて滅多に見た事がない。立っているだけでも威圧されるのに、その人が動いているとなると、もはやどこぞの巨人だ。

試合の序盤は百沢君のペースで進められていた。烏野はなかなか自分たちのペースをつかむことができずにいた。

だけど、対策を練るには十分な時間があった。
確かに2mは、相手としては厄介だ。しかし、自分たちが成長するのに十分な相手である。

まだ百沢君はバレーを始めて間もないそうだが、身長とセンスがそれをカバーしている。実に恵まれた体格である。


しかし、徐々に調子を取り戻してきた烏野は、翔陽君と飛雄君の速攻を皮切りに、点数を重ねていった。

私たちだって伊達に場数をこなしてない。相手が誰であろうと勝てるバレーを目指して練習してきた。

今の翔陽君にはフジクジラもキーティちゃんもテカチュウもいらない。162cmが201cmに勝つという、言葉だけ聞けば不可能に聞こえるけど、それは不可能ではない。なぜならば、翔陽君は一人じゃない。後ろには頼れる仲間たちがいる。

あちらの高校は百沢君がワンマンで戦っているように見えるが、こちらはチーム全員で戦っている。負けるはずがない。

「っしゃあああ!!!一次予選突破だ!!!」

翔陽君のスパイクで点を決めた烏野は、少しのチャンスも無駄にしない試合運びで、見事角川高校に勝利した。全国への道はまだ遠い。でも大事な一勝だ。このまま進み続けなければ。

コート内で喜びの声が木霊する。

『やっった!!!!』
「やったあああ!!!フジクジラいなくても勝ったぁあ!!!」
「フジクジラって何!?」

これでまた先へ進める。

次にどんな試合が待ち受けているか分からないけど、全国への切符まではあと少しだ。

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