ひよこが駆け巡る!





私苗字名前は只今東京におります。

理由は簡単!小学校の時、東京に引っ越してしまった親友と会うためです。一応その子とは交流まだ続いていたわけで、まとまって取れた休みを使って、遠路はるばるこの東京の地に訪れたわけです。いやー東京は遠いなぁ。高い建物いっぱいあるし、なんか立ってる鉄塔が全部東京タワーに見えるし。

それはそうと、東京に来たのはいいものの…。人が多すぎて前に進めませんっ…!困った…!困り果てた。どうしよう、どうしようとオロオロしていると突然腕を掴まれた。

ひぃ!不審者!?それとも誘拐犯!?

私は反射的に腕を振り払おうとしたが、それは叶わず。なんと言ったって、相手は知り合いの男性だったのだ。それも掴んだのは長身の黒髪の男性。隣にいたのはプリンヘッドの男性だ。

「よお、烏野のマネさん」
『黒尾さん!研磨さん!』
「………。」

黒尾さんの隣にいる、研磨さんは相変わらず物静かだ。そして一向に目が合わない。

私は、偶然出会った2人に事の経緯をすべて話した。友達と会う約束をしているのは今から3時間後。と言う事で、それまで黒尾さんと研磨さんが私に東京を案内してくれるそうだ。ありがたい!

「どっか行きたい所はねぇの?」
『うーん…、じゃあ一ついいですか?』
「なんでもどうぞ〜」

商売用の笑いをかました黒尾さん。商売用と言えどいつ見ても素敵な笑顔だなぁ。

『東京で一番高いタワーが見たいです!』

テレビでは何度も見たことがあるそのタワー。というかツリー?だが実際に見たことは一度もない。一度くらいは間近で見てみたかったのだ。

「お安いご用!よし、研磨お前も行くぞ」
「なんで俺も」
「んなずべこべ言うなよ!可愛い可愛い名前チャンのためだろーが」
「……ハァ」

研磨さんは嫌々言いながらも結局はついてきてくれた。

「迷子になるだろうしな、ん。」

黒尾さんは少し笑って片手を差し出した。これって、……お手?

『ワン!』
「お手じゃねーよ!(可愛いけど!)」
『あれ?あ、あ、あの!すみません!』
「今時の女子って、手差し出されたらお手するんだね…」

あれ?黒尾さん笑っていらっしゃる…。研磨さんも堪えたように肩を揺らしていらっしゃる…。どうやら黒尾さん、私が迷子にならないように手を繋いでくれるらしく、お言葉に甘えて黒尾さんの大きな手を取った。そして、一人だと可哀想だから研磨さんの手も取って三人で仲良く観光が始まった。

東京、いや日本一高いタワー?ツリー?を見てから、気分転換と言う事で、都内の有名なアイスクリーム屋さんにやって来た。アイスをこの中で一番年上の黒尾さんが奢ってくれる事になって、テンションはマックスです!

私はストロベリーのアイスを頬張っていると、黒尾さんが私に向けて口を開いている。んーと…?

「俺にも一口」
『あ、はい!どうぞ!』

私があわててアイスクリームを差し出すと、黒尾さんはペロリと舐めた。どうかな?美味しいかな!?

「(全然意識してねぇ…)お〜、美味いなー。俺のも食うか?」
『い、いいんですか!?実はチョコチップも食べてみたかったんです!』

私は遠慮なく黒尾さんのチョコチップを舐める。これだけ美味しかったら、並んだ甲斐があったと言うものだ。美味しいーーー!!

『美味し〜!ありがとうございます!』
「(本当に気づいてないのか?)そら良かったわ」
「クロ…」
「なんだ?」
「可哀想……」
「うるせー!」

何やら2人でこそこそ話していたけど、何を話しているのかは分からなかった。お、研磨さんのバニラも美味しそう…!

「……バニラ、食べる?」
『…え。あ、えっ!い、いいんですか?』

私がバニラを凝視しているのが見つかり、研磨さんはあまり食べ進んでいないバニラを差し出してくれた。わぁーーー!やったー!満面の笑みになり、もう、それはそれは嬉しいことで。

『いただきまーす。………おいひ〜』

もう頬っぺた蕩けちゃいそう。このなんとも言えないミルク感が良い。

「美味しそうに食べるね」
『研磨さん、ストロベリー食べますか?』
「…うん」

研磨さんは私のストロベリーをチョビッと食べた。食べてるだけなのに、何故か無駄な女子力を発揮されて、ちょっと驚いた。私よりも研磨さんの方がよっぽど女子力があるっ!

そんなこんなで時間はあっという間に過ぎ、とうとうお二人とお別れの時間がやってきました。充実した1日だった…!

『今日はありがとうございました!とってもとっても楽しかったです!』
「俺らも丁度いい暇つぶしになった」


***
「クロ…」
「なんだ」
「あの子手強いね」
「…お前にも分かるか」
「頑張って」

リクエスト:水瀬様より
なんだか無駄に長くなりました。不憫ですね笑

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