嫌悪と愛情の矛盾
涼太君はやはりモテる。
その証拠に今の昼休みもこうして告白をされている。
私達が付き合っているといっても、涼太君が呼び出しを断ってしまうのは不自然だから、毎回毎回告白を受けに行くことだけはしている。彼が必要に断ってしまえば、誰かと付き合っているのではないかと噂がたつ可能性がある。つまりは過激なファンがリサーチし始めるかもしれない。
それを避ける為に、これも私達が決めたことだ。
当然のことながら涼太君は何回も告白されているけど断っている。
すごく可愛い子が呼び出しをすると、毎回ソワソワする。信じていないわけではないけど、その子に奪われちゃうのではないかとマイナスの心が働く。
予想よりも早めに涼太君が帰ってきた。雰囲気からしてまた断ったらしい。
私は肩を撫で下ろした。
そしていつものように悪態をつくわけだけど。
『また断ったの?相手の女の子可哀想だね』
嘘。嘘だよ。涼太君のこと大好きなの。
だから本当は辛いんだよ。
「っは?名前にはカンケーのないことっスけどね」
『早く付き合ってくれればいいのに…。』
「うるさいんスけど。どいてもらえる?」
『別の所を通ればいいじゃん』
涼太君はそっぽを向いて友達の方に歩み寄った。私も顔を逸らして机に向き直った。
こうなる度に、心がズキズキと痛む。
もし、涼太君がもしも普通の人だったら学校でももっと笑いあえてたのかな?
本当はさっきの事を今すぐにでも謝りたいけど、二人だけの時間は数少ない。
だからメールや電話でしか謝れない。それもまた苦しいの。
会っていっぱい、いっぱい話したいけど今の私たちには無理だ。
涼太君に謝りたい気持ちと甘えたい気持ちを抑えてため息をはいた。