喧嘩した話

一静と付き合って4年同棲を始めて2年が経とうとしていた時に喧嘩をした。

基本穏やかな2人と言われてきた私たちの喧嘩は何度かあったけとも今回はかなり大きいものだった。

こんなに一静の事で泣いたのも初めてかもしれない。言い合いになり、一静が家を出て行ってしまって……ここにいれないと感じ自分も荷物を必要最低限まとめて家を出る。

とりあえず実家に帰る為に駅へと向かいながら止まらない涙を何度も拭う。


どうしたらいいかわからなかった。


コンビニが見えてきて飲み物を買って目を冷やそうかとも考えたがこの顔を人に見られたくなくて通り過ぎようとした時、お店の端の方にもう会うことは出来ないかもしれないと思っていた一静がそこにいた。

「やっぱり来た」
「一静……」
「泣かないでよ」
「無理」
「なまえ、ごめんね」
「私こそごめん」「うちに帰って仲直りしよ?」
「うん」

そんなやり取りをしたら一静に「手繋いでいい?」
と手を差し伸べられて、更に涙が出た。
手をとり、握り締めたら一静は反対の手で涙を拭ってくれる。

少し涙が落ち着いたら今度は荷物を持ってくれて今来た道を2人で戻った。
会話は無かったけど、一静はいつもの一静
に戻っているし、私も気持ちが落ち着いていた。

2人の家に入ると玄関で靴を脱ぎ、そのままリビングへ。荷物を置いて2人でソファに座ってもずっと一静は手を離さないでいてくれている。

「なまえ、キツい言い方してごめん」
「私も一静を傷つけるような事言ってごめんね」
「空気悪いまま外に逃げてごめん」
「私もそのまま待たずに実家に帰ろうとしてごめんね」
お互いにポツポツと謝る。
「追いかけてきてくれて、ありがとう」
「なまえのこと絶対、手離したくなかった」

一静が私の肩に頭を乗せるとそのままぐりぐりと頭を揺らしてきた。

「帰ってきたらなまえいなくて焦った……」
「そうだったの……?」
「当たり前でしょ、生きてけないわ」

はぁ〜と長いため息ついて抱き寄せてくれる一静をそのまま抱きしめ返す。
よかった。そうお互い呟いてお互い笑うのだった。