親友に報告
体育館の扉を開けた瞬間、
「な、なにぃぃ!?よーへー!!!!お前、彼女できたのかーー!!」
花道のバカでかい声が響き渡った。
部員全員が「えっ?」と振り向き、一瞬で空気がざわつく。
彩子は慌てて「ちょっと!落ち着きなさいってば!!」と止めに入るが、
花道は全然聞かないで「オレのダチがカノジョ持ちだぁ!!」と飛び跳ねる。
彩子はにこにこと笑っていた。
「やっぱりね〜。前からいい雰囲気だと思ってたのよ!」
先輩らしい温かい笑顔に、優は顔を赤くして俯いた。
そこに、宮城と三井がずいっと顔を出してくる。
「へぇ〜、水戸に彼女?どの子どの子?」
「オレも気になるな」
好奇心全開の二人に視線を向けられて、優は慌てふためく。
宮城が「あれ?この子、花道のコーチじゃん」ってすぐ気づいて言い放った。
「えっ……コーチ!?」
優自身が一番驚く。
バスケ部の中では、花道の自主特訓を付き合っていたせいで、名前も分からないこともあり密かに通り名的にそう呼ばれていたらしい。
周りの笑い声に、洋平は眉をひそめ、さっと優を自分の後ろに隠した。
「……見世物じゃねぇから」
その低い声に、体育館のざわめきが少し静まった。
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