ドキドキ友人代表スピーチ開始?! @
「なになに。2人からのプレゼント?」
「いや。さっきゴンと外で待ってた時、配達に来たんだよ」
スピーチのことでゴンと揉めていた時に聞こえた足音。あの時坂道を上ってきたのは参列者じゃなく、ブーケと小箱を運んできた配達員だった。
式場にはオレ達以外人影はなし。
教会には『関係者以外立入禁止』の貼り紙。
立ち往生する配達員のおっちゃんに代わってオレ達が荷物を受け取りなまえの控室を訪ねた、というわけだ。
ブーケは青と白の花が何種類か束ねられていて、青いのは多分アジサイだと思う。ちなみに結構デカい。イカルゴの頭くらいある。一方小箱は片手に収まる程度の大きさで白地に青いリボンがかかっていた。
宛先はレオリオとなまえ。差出人は空白。
二人とも普段恨みを買うようなタイプじゃないけど一応ハンターだしってことで、ゴンと相談して届け物を軽く改めさせてもらったが盗聴器とか刃物とか、物騒な類のものは特に見当たらなかった。
「誰だろ。ジンさんからかな?」
「ジン?!」
小箱を振りながらなまえが口にした名前を聞くなりゴンが身を乗り出した。
「あの男がこんな気ぃ利かせたことするか?」
「レオリオ!ジン、今日来るの?!」
なまえのドレス姿を見た時より目が輝いてんじゃねーかってくらい食い気味のゴンに詰め寄られ、レオリオは後ずさりをしながら手で制するのに一生懸命だ。
「声は掛けたが来ねーとよ」
「そっかぁ……」
「ごめんねぇ。ジンさんの受信ボックスパンクさせても引きずり出すべきだったわ」
レオリオの返答を聞くと一変、がっくり肩を落としたゴンのとんがり頭を、なまえはイスから手を伸ばし何度も撫でたのだった。
ここ数年でぐんと背が伸びたゴン(オレもだけど)は、もうなまえの背なんてとっくに追い越した。それでもなまえの態度はハンター試験で初めて会った時から変わらない。
「どしたの?キルアもしてあげよーか?」
「いらねーよバカ」
いつまで経ってもオレ達のことはガキ扱い。
そのくせ自分は、知らないうちにレオリオとちゃっかり付き合って、結婚して、自分だけは人生の針を先に進めてやがんだ。
大体2人ともシュミ悪いんだよ。
いつだったかなまえは『背の高い人がタイプ〜』とか言ってたけど、よりによってこんなやかましいオッサンを選んでさ。背が高けりゃ誰でもいいのかよ。
レオリオもレオリオだ。ノーテンキでノータリンな危なっかしいのとよく結婚する気になったよな。
――なんかムカつく!
「もう行こうぜゴン」
「えー!キルアは箱の中身気にならないの?」
「そんなの後で見せてもらえばいいだろ」
不服そうなゴンを引っ張ってオレは部屋を出た。
←back・next→
dream top
INDEX