野球しようぜ
「村山さんっ!野球しましょうよ!」
関がそう言って村山の寝っ転がっている席に飛びついた。村山は嫌そうな顔をして関に鼻フックをした。
「やらねぇよ。第一な「良樹くん!野球やろ!」
バァンと扉を開けて入ってきたマコはいつもの制服にジャージの長ズボンと、とってもダサい恰好をしていた。目を輝かせているマコに関は申し訳なさそうな顔をした。
「…マコ、道具は?」
「グローブは見つからなかったけど、ミットと金属バット、ボールはあったよ。あと先生に言ったらグラウンド貸してくれた!」
「……行くぞてめぇら!」
「えぇ?!」
「でもさっきやらないって」
「関ちゃんとはやらねぇけどマコとはやる。おら行くぞ」
「わぁい!やった!」
村山の呼び掛けで学校に屯していた人たちが集まりチーム分けをすることになったが若干人数が足りなかった。
「轟くんと辻と芝マン呼んでも一人足りないね」
「千春ちゃん呼ぶか」
「電話してみるね。ちょっと待ってて」
マコが携帯を操作し千春に電話を掛けた。3コール目で『もしもし』と出てくれた
「千春ちゃん今暇?」
『第一声がそれかよ。まぁ暇だけど…』
「今から鬼邪高来てー。待ってる!」
千春の返事を聞かずに電話を終了させた。そこで村山が轟達三人を連れてきた。
「あの、授業中なんですけど」
「俺らは授業中じゃねーから大丈夫だ。千春ちゃん来るって?」
「来てーって言っといたよ。あと少しで来るんじゃないかな」
「先場所決めすっか。俺ピッチャーやりたーい」
「私サードがいい!」
「マコはサード決定な。関はファースト、古屋はセカンドでいいだろ?お前らは?」
「ほとんど勝手に決められてるじゃないですか…じゃあキャッチャーやりますよ。辻と芝マンはライトとレフトでいいか?」
「いいっすよ」
「……あれ?千春ちゃんどうしよ」
「足りてんじゃん。審判にしとこ、おっし始めんぞー」
千春はまだ来ていないのに公式ルール無視の試合が始まった。1塁の関の顔が怖くて進めなかったりピッチャーの村山の目力が強かったりと、ほぼ圧勝の試合だった。
攻守交替した後もマコにだけ優しいボールだったりと私情挟みまくりで試合が続いた。ちなみに遅れてやってきた千春はポジションがないと言われ「来た意味…」と愚痴を零しながらも審判をしてくれた。
コールド負けの意味を知らない皆は最後まで試合をし、終った頃には夕方になっていた。
「あー、楽しかったけど疲れた」
「そうだな」
「次は何して遊ぼうかな」
「なんでもいいぜ、いくらでも付き合ってやるよ」
「本当?!明日も楽しみだな」
2人は仲良く学校へ戻っていった。体力お化けについていけなかった人たちを置いて…。
「……きっつ…。」