06
さっきの道をたどって千歳とぶつかった角を真っ直ぐ、千歳が来た方向、つまり学校方面に向かって歩く
その間も会話が途切れることはなくいろんな話をした、千歳は寮住まいで、その寮の場所が意外と私の家と近いところにあるとか、今日一日で千歳との距離が縮まった気がした
学校に着けばちょうど下校時間でいろんな人にあった、そしてなえ千歳と要るのかとか、なぜ手を繋いでいるのかとか、今日もサボりだったのかとか沢山質問攻めになった
これもきっと私がミス四天宝寺ってことでちょっとばかし有名になたからこんなに心配とかしてくれるんだと思う
きっと私がミス四天宝寺じゃなければこんなことにはならないと思う、ただの不登校気味の女生徒としか思われないだろう、そういうことから言えばミス四天宝寺になれてよかった
「えっと……」
「名字、」
「あ、千歳」
「走るばい!」
千歳の一言で私たちは質問攻めしてくる人たちの間を走り抜けていく、っていうか千歳速いし
「ま、待って、ちと、せ……!」
「……、ここたい」
ようやく千歳がとまったかと思えば目の前には大きな門、庭球部、そう書かれた門は重厚で歴史を感じられる
扉の向こうからはテニスをしているだろう球の弾ける音が聞こえてくる
今からここに入るのか、そう思うと変に緊張してしまう、ミスコンの時よりも緊張する
千歳のごつい手が扉を押しのけた、あ、開いた、っていうかまだ手繋いでるし
「あ、千歳やん! 白石ぃ、千歳来たでー!」
「金ちゃんはいつも元気たいね」
「おん、ワイめっちゃ元気や!」
中に入ればテニス部員の視線が私たちに集中する、恥ずかしくなった私はとっさに千歳の後ろに隠れてしまった
すると金ちゃんと呼ばれた赤い髪の男の子が私をじろじろと見てきた、なにこの子めんこい
「なあ姉ちゃん誰やー?」
「あの、えっと、」
「金ちゃんこの人は、」
「あれ、名前やないか」
男子庭球部部室、と書かれた小さな小屋から出てきた男は私を見て口を開いた、というか同じクラスの白石だ、確か部長だと言っていた覚えがある
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