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風呂から上がれば千歳はソファーに座ってロードショーを見ていた、そういや今日のロードショーはトトロで、千歳はジブリが好きらしい
千歳の隣に腰を下ろして私もトトロを観る、あの小さい白い奴欲しいな、ぼそりと呟けば千歳が賛同してくれた
それにしてもこうやって見ると千歳って図体はでかくても中身はちゃんと中学生なんだな、ジブリを見ている千歳は本当に子供そのものだ
体を横に傾け千歳に寄りかかってみる、トトロに夢中だからか拒否はされなかった、風呂上がりで体がぽかぽかしているからか何だか気持ちいい
ちらちらとこちらを見ている千歳を見つめれば顔を赤くする、思春期ですかこのやろー、あ、この格好恋人同士みたい
「千歳めんこい」
「ちょちょくらかすんじゃなか」
「なにそれー」
「……名前はもっと危機感ば持たんといけんばい」
テレビに顔を向けているので千歳が今どんな表情なのかはわからない、耳が赤いのはよくわかる
危機感がないわけではない、私だって知らない男を家に入れてご飯をご馳走するなんて普段ならしない、千歳だからするのだ
「……違うよ」
「?」
「千歳だからさ、千歳だから危機感を持たないし方言も出るんよ」
「……はあ、俺だって男たい」
「知ってる」
一言いえば、わかっとらんたい、と千歳はため息を吐いた、なんなんだ、私だって中学生だけど意味くらい理解している、千歳は私なんかに欲情しないだろ
それにしても今日はたくさんのことがあったな、千歳のことは前々から知っていたけど、話せて、仲良くなれて良かった
「千歳、私ね」
「ん?」
「前々から千歳のこと知ってた、私と同じ遅刻常習犯で、私以外に関西弁使わない生徒は千歳だけだったから、なまら気になってた、話してみたかった」
「……」
「実際今日初めて話してなまらあずましかった、こうやって寄っ掛かってる今も、ずっと一緒にいたいと思えるくらい」
「名前……」
「そんだけ」
言いたいこと言ったらすっきりした、あ、千歳の分の布団出さないと、確か来客用のがクローゼットにあったはず
でもトトロ終わってからにしよう、いいシーンだし、メイちゃんを探して猫バスが走ってる、猫バス暖かそうだな、ちなみに千歳は相変わらず暖かい
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