カゲキな思春期
目が覚めたら辺りが明るかった、疲れる上半身を起こして周りを見回せば名前の部屋じゃない、というか元俺の部屋だった
最初は三人で住んでいたここもすっかり二人用になっていて、少し寂しかった
けど元を考えれば俺の荷物を全部名前の部屋に運んだのだのは俺だし、俺の帰るべき家は向こうなのでまあ気にしないことにした
視界に入った髪の毛は長く、まだ名前の体のままだと寝ている頭で理解した
何分くらい寝ていたのだろうと思っていたら風介のベッドから呻き声が聞こえた
ベッドに目をやった瞬間驚愕した、俺と風介が抱き合って寝ているのだ、まじない、きもい、ありえん
普段の風介なら絶対しないだろうが今俺の体に入っているのは名前だ、風介はそれを理解して抱きついて入れのだろうがまじきもい
「おら風介起きろ! そして俺の体から離れろ!」
「ん、名前……?」
「見た目はな!」
そう言い放てば風介は目をつむって二度寝しやがった、まじありえねえ、でもこれ以上怒鳴ればすやすやと眠る名前を起こすことになる
仕方なしに居間に行けばソファーに座ったヒロトが優雅にコーヒーを飲んでいた
「あ、晴矢おはよう」
「ああ、おはよ……って、おはよう?」
「うん、合ってるよ」
「……俺たち何分寝てた?」
「何分っていうか丸一日」
「まじかよ!」
ヒロト曰わく俺たち三人は丸一日寝て今は日曜日らしい、くそ、土曜日勿体ねえ
俺と名前は運動したからわかるが風介が丸一日寝ていたというのには驚いた、まあ、俺には関係ねえけど
ヒロトの横にどかっと座れば、名前の体なんだからもっとおしとやかにしなよ、と注意されたが無視だムシ
テーブルの上にあるテレビのリモコンに手を伸ばせばその手をヒロトに掴まれる、なんだかいやな予感がするぜ
「晴矢、おっぱい触っていい?」
「はあっ!?」
嫌な予感ほどよく当たるって本当なんだな、俺の腕を掴むヒロトの表情は真剣で、腕を振り払おうにも男の力には勝てなかった、くそう、女の身体って不便だ
仮にも中身が俺だとしても体事態は名前のものだ、俺にはこの身体の貞操を守る義務がある
嫌だと抵抗してもヒロトの手は段々と近付いてくる、恐怖から声も出ない、誰か助けてくれ……!
「なにしてんの、変態野郎」
ばこっ、目の前のヒロトが倒れて恐怖から解放された、ヒロトを殴ったのは俺の身体に入った名前だった
いつもの調子で殴ったつもりだったのだろうが俺の身体では相当の威力になったみたいでヒロトが伸びていた、ざまあみろ変態
若干涙目になりつつ名前に抱きつく、怖かった、名前も優しく抱きしめ返してくれる、あれ、俺情けなくね?
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