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 それから毎日のように照美の元へ赴き全てを共有した、名前を呼んでもらい、サッカーを教えてもらい、頭を撫でてもらう、全てが僕を満たしていく、その時間だけが成り損ないではないただの人間になれた気がした
 照美からピアスを貰った、一組のピアスを二人でつけるのだ、これは僕と照美は何があっても味方であり裏切ることは決してない信頼と親愛の証
 照美と僕の共通である赤い瞳に良く似た綺麗なワインレッドのピアスだった

 そんなことを繰り返しているうち宇宙人ごっこも本格的になっていき僕も練習に参加するように彼らが父さんを慕う人に命令された、孤児院の奴らは信用していないけれど例外が三人だけいた、所謂マスターランクのキャプテンをしているというやつ等だ
特にバーンと呼ばれている奴はさばさばとした性格で僕の炎を見てかっこいいと言った、ガゼルは僕の羽が羨ましいと言った変わった奴だ、グランは胡散臭いが僕の炎を怖がらずに触った奴、もちろん若干のやけどは負っていた、中身は馬鹿だ
 こいつらを信用してもいいと思ったのは照美の言葉があったからだ、宇宙人ごっこのことを話したら照美はいつもの笑みを浮かべて言ったのだ

「そこでサッカーやってみなよ、僕と二人だけじゃなくみんなで試合するのも楽しいよ」

 照美がそういったからとりあえずマスターランクの奴等に敬語で呼ばれているこいつら三人だけは一応信用してやった、賭けだった、三人が僕を呼びに来たときに羽と炎を出してこいつらがどんあ反応をするかで信用してやるかを決めたのだ
 そして奴らは各々代わった反応を示した、まったく変な奴らだ、照美曰くユーティリティプレイヤーに育った僕は好きなチームに所属すればいいと言うグランの言葉に頷いてバーンのチームに入った、赤いユニフォームが僕よりも綺麗な照美の瞳を思い出させた

 そしていつものように照美に会いに行った僕は照美に教わった常識とやらを使ってバスで移動してみた、そして信じられない光景を目の当たりにした
 いつもは静かで誰もいない、僕と照美だけの場所が人手ごった返している、中ではサッカーをやっているらしい、どうやら世宇子と雷門の試合をやっているのだという、世宇子は知っている照美がキャプテンをしているというチームの名前だ
 試合を見るべく中に入れば当たり前だが照美のチームが優勢だった、このまま照美が勝つだろう
 そう思っていたがハーフタイムで照美が飲んでいる飲み物に違和感を覚えた、あれはただの水じゃない、身体能力を上げるドーピング薬のようなもの、照美は力を抑えなければ一人でもあいつらに勝つことが出来るのに、何でそんな不浄なものを飲むのだ
 そんな不浄なものを飲んでいたら照美は負けてしまう、そして案の定照美のチームは負けた、なのに照美は清々しい顔をしていたので僕は何も言うまい、照美が満足しているのならば僕もそれで満足だ
 照美がグラウンドから姿を消したので雷門を一睨みしてから僕も外に出れば荷物を持った照美が僕を待っていた、僕がきていたことなぞすでにお見通しだったようだ、やはり照美は何でも知っているんだと改めて認識した

「照美、お疲れ様」
「負けたよ、サッカーって楽しいね」

 ふわりと笑った照美に僕も笑い返す、僕が笑みを向けるのは生まれてこの方照美だけだ、そして照美はいつものように僕の色素の薄い水色の髪を撫でてくれるのだ
 それが気持ちよくて目を瞑れば額にキスという名の福音をくれるのだ、ああ神様、僕だけの神様



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