03
雷門がFFで優勝したことで宇宙人ごっこが本格的に始まった、僕はただ呼ばれるがままに試合に参加すれば良いだけだった
それ以外はずっと照美と一緒にいた、サッカーをしたり一緒に昼寝をしたり、時には互いの名前を呼び合うだけに日もあった、それだけでも幸せだった、照美と一緒にいられるというだけで幸福だった
宇宙人ごっこをしているのが人間だと知っている照美は興味本位で雷門に行くと言ったので僕は照美に付いていった
僕の宇宙人ごっこはあっけなく幕を閉じた、最初から照美に言われて暇つぶし程度で始めたことだったので未練なんてこれっぽっちもない、だから照美に一緒に雷門に行こうと言われたときは喜んで付いていった、円堂たちは嫌いだけど照美がいるならどこへでも付いていく
僕が敵としてガゼルたちの前に現れたときは向こうもさぞ驚いていた、裏切ったのかと問い詰められた、否、裏切りなんかではない
「最初から僕には照美だけだよ」
所詮孤児院なんて義務と偽善でやってる所だ、僕には何の未練もない、始めた会ったときから照美と一緒に生きていくんだと知っていた
雷門の奴らは照美を信用しようとしなかった、もちろん素性の知れない僕はもっと信用されなかった、信用して欲しいとも思わなかったけど
照美は強いのに雷門の奴らが照美を信用しないでパスを回さない、それが結果的に照美の足を引っ張っていた
僕が雷門の奴らからボールを奪おうかと思ったが照美に止めなさいと言われたので仕方なしにそれに従った、ピンク頭のパスが照美に届き照美のゴッドノウズがゴールに突き刺さる、嬉しくて照美に抱きついて笑えばしっかりと抱きとめて頭を撫でてくれた
それから僕にもシュートチャンスが来たので照美よりも少ないけれど羽を出してボールを青い雷を纏わせたボールを蹴りつける、僕の雷は他の奴らの技とは違って本物だから触ると感電死するかもね、そう思っているとゴールキーパーも何か違うと感じたのか
結局この試合は同点という結果に終わってしまった、FFで照美たちに勝ったというのにまったく情けない奴らだ
宇宙人ごっこたちに勝てていないのに円堂はへらへらと笑みを浮かべて握手を求めてきた、当然僕はその手を無視して照美の後ろに隠れた、近寄るな
しかし円堂には人見知りど思われてしまったらしくまたも笑顔を向けられてた、何も知らないくせにへらへらと笑うこいつが僕は大嫌いだ
キャラバン内では照美の横に座り寝るときも女子たちにテントで寝なさいと言われたが僕は照美の隣じゃないと寝れないと一言だけ言ってあとは無視した
照美さえいれば僕は何も要らない、照美がサッカーをするから僕もする、照美が雷門にいるから僕もここにいる、照美が笑うから僕も笑う、ただそれだけだ
別にすわり心地が良いとも悪いともいえないこのシートはなれるのはそう遠い話ではなかった、バーンとガゼルがチームを作って僕たちに挑んできた、二人が手を組むということはグランが最高位になったのだと意味しているが僕には関係なかった
それよりも照美が怪我を負ったことのほうが重大だった、本気を出した照美ならばあんなブロックを乗り越えることなんで容易なはずなのにそれをしなかったのはこのせかいの秩序を守るためだったのか単に制御した能力を解除し忘れただけなのか、僕には分からなかった
照美が病院に運ばれ、僕も一緒に病院へと行った、円堂たちは僕にキャラバンに残ってくれと言ったがそんな義理はないと照美に付いて病院へ行った、お前らが負けたところで僕には関係ない
照美がいたから僕もいた、照美が試合をしたから僕も試合をした、照美がいなくなるなら僕もいなくなる、ただそれだけのことだ
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