夏祭り(準備編)

「夏祭り?」

「そ。来週街であるんだけどな。」
「街のジムリーダーとしてやることありすぎて一緒に回ってやれないからお前らに任せた。」

「拒否権は…」

「リブレ、お前は必ず来い」

「じゃあ俺は必要な「シズク、お前がいなくて誰がサチコの行動パターン読むんだ」…ああ、そういう要員」

「夏祭りに行かないって選択肢はないんだな」

「屋台の準備とか、俺が手配してる出し物の詳細資料とかみてワクワクしてるの見てたらな……さすがに家で大人しくしてろとは言えなかった…」

「「(なんだかんだサチコ/サチコちゃんに甘いよなこの人)」」

「なんだよ」

「「いや、なにも?」」

「で、だ。本題はな、来週の夏祭りでサチコが着る浴衣についてだ。」

「買いに行けって?さすがにそれはグリーンさんが一緒に行って選んであげるべきかと」

「いや、シズク。浴衣はあるんだ。……………ありすぎるくらい。」
「姉貴が、その、何種類も用意してて…サチコが困ってる。」

「えっ、まさか、グリーンさんの後ろにある紙袋…」

「そのまさか、だ。」

「いやいや、ありすぎっすよ!何回夏祭り行くんだ!ってくらい!」

「やっぱりそう思うよな?リブレ…でもな、おそらく来週の夏祭りで2,3着は必要なはずなんだ。」

「…まあ、幼なじみの俺が知る限り、実家のあった街の祭りじゃ家から出てそのまま転んで逆戻りってのが通常運転だったからなぁ」

「ああ…そういう…」

「サチコ本人はありすぎて選べないって困ってるから、俺らで決めることになった。」

「じゃあ、この大量の浴衣の中から、サチコに似合う、かつ、不運に耐えられるのを選べと」

「そういうこった」

「俺がどこまでフォロー出来るかにもよるよなぁ」

「リブレの体質で…とりあえず、ヨーヨーすくいのビニールプールに落ちることは無いか。」

「食べ物ぶちまけることも無さそうだよな」

「えっ、そっから?そこからなんだ??
似合う似合わないは後回しっすか?」

「「サチコの安全第一」」

「なるほど。」

「俺はこれがいいと思う」

「さすがグリーンさん。濃い目の色選ぶのは水対策ですね」

「絶対やらかして透けるからな。白系はだめだ。似合うだろうけど。」

「白でも柄が大きくて広がってれば…お、今リブレが持ってるやつとかいいかも」

「これか?シズク、ちょっと幼い感じが好み?」

「はっ?いやいや、そんなつもりは」

「なー、これもいいよな?」

「「あー、似合う。」」


決まらない浴衣。