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「うぇえ!?ってことは一条先輩って跡部さんと結婚するんスか!?」

「やだ、景吾とはただの幼馴染みよ!親同士が勝手に決めた事だし第一私達まだ高校生なのよ?結婚なんて早すぎるわ」

「!そ、そうなんスね」

麗奈の言葉に赤也が心の中でガッツポーズをする。
先程一通り自己紹介を終えた立海テニス部レギュラー達と麗奈の間に上った話題はやはり跡部の事だった。

「そういえば跡部が"氷帝に来い"なんて言ってたけど一条はどうして跡部がいる氷帝じゃなく立海を選んだんだよい」

「簡単よ。あの通り景吾は派手好きでしょ?一緒にいると私まで目立っちゃうじゃない。だからよ」

華やかな生活もいいけど毎日がそれだと疲れるわ、と付け足した麗奈に立海テニス部一同は、跡部がおらずとも既に学校中の注目の的になっているのだからあまり意味がないのではないかと思ったが本人がよしとしているみたいなのでそれをわざわざ口に出す事はしなかった。

「ほう おまんは幼馴染みとは違って目立ちたがりじゃないんじゃな」

「あら 景吾と比べられちゃ困るわ あれは目立つために生まれて来たような人間だもの。別次元よ」

「まあ確かに跡部は…なんつーか華やかさの次元が違うもんな」

「でもその華やかさあってこその跡部だよね」

「フッ 確かに精市の言う通りだな」

「ええ しかし平凡な跡部君というのも少し面白そうではありますがね」

「くだらん 華やかさなどなくてもテニスはできる」

「や、そーいうことじゃないんスよ副部長!」

「まあ真田は真田らしくが一番だぜい!な、赤也」

「へ?あ、ハイ!」

笑い声が飛び交う部員達の様子に麗奈が和んでいるとそれは美術館の絵画の如く優雅に微笑んでいた幸村がそうだ、と口を開いた。

「連絡先を教えてくれるかい?部内の連絡とかもあるしお互い連絡先を知ってた方がこの先何かと便利だと思うんだ」

「ええもちろん」

「え!じゃあ俺も連絡先交換したいっス!」

「赤也が交換するならもちろん俺もいいよな!」

麗奈と幸村が早速連絡先を交換しようと携帯を取り出すと赤也と丸井がそんな二人に駆け寄る。

するとそれを見兼ねた柳生がクイッと眼鏡を持ち上げながら彼らを見つめた。

「一人一人連絡先を交換せずとも幸村君が一条さんを我々のグループLINEに招待すれば良いのではないでしょうか?」

「そうだな グループLINEから各自追加した方が効率的だ。一条の手間も省けるだろう」

「じょ、女子と連絡先を交換など…!!」

「落ち着け弦一郎 今時の高校生はこれが普通だ」

「蓮二!しかしだなーー」

「でも一条はそれでいいのか?いきなりこんな連絡先が増えたら迷惑だろ」

立海テニス部唯一の良心・ジャッカルがそう尋ねると麗奈は少し間を置いて目を丸くしながらジャッカルを見つめた。

「すごい そんな細かい所まで気を配ってくれるなんてジャッカル君はできた男ね!」

「えっ い、いや、俺は別にただ迷惑じゃねーかと…」

そんな褒め言葉と共にふわりと優しく笑いかけられて思わずジャッカルが赤面する。

「お ジャッカルが照れてるぜよ」

「はぁ?おい ジャッカルのクセに何赤くなってんだよい!サラッと点数稼ぎやがって」

「そーっスよ!ーーって今ジャッカル先輩って顔赤いんスか?俺よくわかんないんスけど…」

「ま、俺も実際のところ黒いのか赤いのかよくわかんねーんだけどな!」

「ええっ わかんないで言ってたんスか!?」

「はぁ…お前らなあ」

「ふふ こんな感じで少し賑やかな所もあるけど一条さん、改めてこれからよろしく頼むよ」

「賑やかなのは大歓迎よ!私の方こそよろしくね」

幸村がその言葉と共に手を差し出すと麗奈も迷いなくその手を握り返した。

こうして転校初日にして男子テニス部のマネージャーになった麗奈は、これから忙しくなりそうな予感を胸に幸村と握手を交わすのだった。


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