その日の放課後神社に向かった。
勝利祈願をしたあと、いつも通りジャージに着替えてあの場所に走りに行く。
走っていた俺の横を同じように走っていた奴がすれ違う。
そして、お互いに足を止めた。
「…朱希?」
「何でこうも遭遇率が高いんだよ」
振り返った俺はあからさまに溜息をついた。
「別にお前に会いに来てるわけじゃねェからな!!?」
「もしそうだったら、引くわ」
腕につけたタイマーを止めて凛に近寄る。
「な、なんだよ…」
「別に普通じゃね?」
「は?」
様子がおかしいっていうから多少なりとも気にはしてたんだけど…
「…なに、なんか悩んでんの?」
「お前、何言ってんの?」
「似鳥が、松岡先輩の様子が最近おかしくて!!て、言ってたから」
俺の言葉に溜息をついた凛。
「アイツ、余計なことを…」
「で?」
「……別に、夢見が悪ぃだけだ」
夢、か…
心配して損した気がする。
「んなこと、俺に言われてもどうにも出来ねェっつーの」
「どうにかしてくれとは言ってないだろ!!?つーか、似鳥が勝手に」
「随分懐かれてるみたいだね、松岡先輩?」
からかうように言ってやれば眉間に皺が寄る。
表情豊かだよなー、凛って…
いや、けど…笑うことはほとんどないか…
「似合わねェ、その呼び方」
「普通だったらこう呼ぶべきだろ。俺、後輩」
「嫌だ」
「まぁ、俺も嫌」
ケラケラと笑いながら言うと頭を叩かれた。
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