彼女の行方

「あの子、昔はとっても自由で笑顔が一番カワイイ子だったのよ」


そう呟くのは、なまえの姉であり、マグル生まれの魔法使いと結婚したことで家系図から消去されたアンドロメダだ。

「お姉さまお姉さまって、末っ子で可愛がられてたからね。」
「昔は大違いだったんだな。」
「馬鹿ね、シリウス。人の本質は変わらないものよ、逃げたのがその証拠でしょう。...あの子は変わったんじゃなくて、隠すのが上手になっただけよ」

それにね、とアンドロメダは続けた。

「あの子はとっても強い子。じっと機会を待ち続けることが出来た。だからシリウス、なまえのことはもういいのよ。あの子はあの子の生きる道を見つけたの。」
「アンドロメダ、だけどダンブルドアの言葉をそうですかしょうがない、で受け入れられるほど楽観できる状況でもないんだ。」
「賢くありなさい。意向に沿わずに無理強いした結果は足で纏い、あるいは裏切り者を作るだけ。戦力にはなり得ないのよ。」

そういう彼女の顔はとても凛としていた。
なまえがいなくなってすぐ、例のあの人やデスイーターによる犯罪を疑った彼女はしばらく泣いていたのを知っている。

「私たちで私たちの未来は守りましょう。守る者がある人間は強いのよ。」

だって私のハニーがそう言ってたもの。

「結局惚気かよ」

ふざけてアンドロメダに悪態をつく。でも確かに、そう言い聞かせなければ、俺達が闇に負けてしまう。そうなってはいけない。

「こんなこともあったのよ、って言えるように、早くなればいいのにね。」
「なるさ、...だって君のハニーが言ってたんだろ」
「そうね。」