奴隷部屋で目覚めた彼女は自分の首に嵌った銀色の首輪に軽く触れた。
夢じゃない、本物だ、悲しみに目を伏せた女は自らの手を見つめた。
こんなことなら死んでしまったほうが幸せなのではないか、そんな考えが頭を過ぎったがそれ以上に死ぬのは怖いと自分の身体を抱きしめた。
窓がないせいで今が昼なのか夜なのかもわからない。
裸電球の頼りない光がボロいパイプベッドとトイレしかない部屋をゆらゆらと照らす。

「寒い…」

裸の彼女は抱きしめた手で腕を擦るとボロい毛布に包まった。
時計もない、窓もない、飲み物や食事も好きには摂れない、常人だったら気が可笑しくなってしまうだろう。
彼女だって例外ではない、それでも膝を抱え自分を抱きしめじっと堪えた。
しばらくそうしていると微かな音が聞こえ奴隷部屋の扉の下部が開いてトレーに乗せられた食事が出される。
トレーには乾いたパンと具の無いスープ、それと深皿に入った水、スプーンやフォークなどの食器はない。
少しだけ空腹を自覚した腹に恐る恐る食事に近付く。扉は既に閉められている。
乾いてパサパサになったパンを手に取ると小さく一口齧り付いた。美味しくないけど無いよりはマシ、そう思った時だった…

「っひぎゃあああ!」

首元から発せされた強い電流に全身が痛み、あらゆる筋肉が痙攣を起こしたかのように跳ねる。持っていたパンはガクガクと跳ねる指からすり抜け床に落ちた。
その直後部屋に響き渡るスピーカー越しの冷たい声。

「奴隷の分際で人間みたいに食事するなえ!誰が手を使っていいと言ったえ!?」
「はっ、ぁ…申し訳、ありませんっ!!」
「次やったらもっと酷い目に合わせてやるえ!」

カメラもスピーカーもこの部屋にはあるんだ、背筋を冷たい汗が流れた。
慌てて床に這いつくばると落としてしまったパンに齧り付いた。
必死に口を動かしてパンを咀嚼し次いでスープの皿に舌を伸ばす。
ぴちゃりぴちゃりとまるで犬が食事するような光景。
モニター越しに見ている彼女の主人は従順な奴隷のみすぼらしい姿にほくそ笑んでいることだろう。

全ての皿が空になり顔を上げる。食事をするだけでこんなにも身体的、精神的に疲れるなんて…ホッと一息ついたときだった。

「誰が止めていいって言ったえ!」

その言葉の直後、再び流された強い電流。全身の筋肉がビクビクと跳ね顎はガクガクと震え口を閉じることができない。

「っあがぁぁぁ!!」
「わちしが止めていいと言うまで奴隷は皿を舐め続けるんだえ!」

再び床に這いつくばるように四つん這いになり空の皿に舌を伸ばす。
こんなことなら生きていたくない、でも死ぬのはとても怖い矛盾した二つの感情がぐるぐると頭を回る。
しばらく続けていると飽きたのかスピーカーからもういいと許しを告げる声が聞こえた。
ぐったりと部屋の隅のベッドに戻ると頭から毛布をすっぽりと被って蹲る。
しばらくそうしているとなんの前触れもなく部屋の扉が開いた。
使用人は主人が呼んでいると告げている、行かなければ、立ち上がり重い足取りで扉まで歩み寄ると使用人により首輪には犬を散歩させる様なリードがつけられる。
おずおずと四つん這いになるとペタペタとリードを引かれるままに歩く。
今日は一体どんなことをさせられるのだろう、痛いことなのか、苦しいことなのか、嫌な事ばかりが頭を回る。
連れて来られた絢爛な調度品の並ぶ部屋の椅子にふんぞり返るように座った男は犬の様にリードを付けられ四つん這いで俯く女を見て声を上げて笑う。

「むっふふふふーん!いい格好だなメス奴隷、わちしのプレゼントがよく似合ってるえ。」
「あ、ありがとう…ございます。嬉しいです。」

高笑いを続けていた男は何かに気付いた様子で急に立ち上がった。
すると今まで座っていた椅子を蹴り飛ばした。

「なんだこの椅子!椅子のくせに動くなえ!」
「…ひっ!」

派手な打音に顔を上げた女は思わず引き攣った声を漏らす。男が座っていたのは椅子ではなく、四つん這いになったボロボロの人間だった。
その人間は服は着ているものの所々血が滲み、顔は腫れ上がり歯は幾つも足りず片耳は無い。
何度も何度も蹴りを入れる、蹴られている人間は既に意識はないにも関わらず何度も何度も繰り返される。
元々瀕死と言っても過言ではない状態だったのだ、あんなにされたら死んでしまう。
怖い、恐い、コワイ…
ガタガタと震え出した身体を誤魔化すようにギュッと絨毯を握る。
何度も何度も重い打音が響く、始めは聞こえていた呻き声も聞こえなくなった。
そうしてしばらくすると男は使用人に片付けろと命じ今度は俯いてその細い身体を震わせる女に命令を下す。

「今からわちし達がお前をしっかりと教育してやるえ。この役立たずのゴミのようにならないようにその身体に教えてやるえ。」
「っはい…嬉しいです…ご主人様っ」

そういうと大掛かりな何かの装置を持った使用人と女に命令を下している目の前の男に似た格好をした5人の男が入ってくる。

「お招き感謝するゾエ、チャルロス聖。」
「これが噂の新しい奴隷かえ?中々の造形ではないか、楽しみだえ。」
「躾け甲斐のありそうな奴隷だえ。」
「チャルロス聖のいう通り、いい身体だえ。」
「早く苦しむ顔が見たいえ。」

口々にそう言った男たちに身体の震えは一層強くなる。
嫌だ、イヤだ、いやだ。
大掛かりな装置をセットした使用人は装置の最上部の滑車に通された麻縄で女の手首を縛ると無慈悲にも結ばれていない方の麻縄をゆっくりと引く。
からからと滑車が回る音とともにゆっくりと身体は重力に逆らうように浮かび上がる。足は床に付かず全体重が女の細い両腕に掛かる。
痛みに顔を歪めた女の姿に卑下た笑みを浮かべた一人の男が使用人に何やら言いつける。すると使用人は急いだ様子で部屋を出て行き布の掛かった大きな箱のようなものを持ってきた。

「そのままでは辛いだろう?わしは優しいからお前にこれをやるえ。」

そういうと使用人二人に女の体を軽く上げさせると足の間、丁度中心がくる位置にその箱を置くとかかっている布を勢いよく取り払った。
女の中心にくる箱の頂点は尖った山形になっておりその部分だけ鉄で覆われている。

「…ひっ!!」
「さぁ馬に下ろすえ。」
「やめっ!…いや…っぎゃあっ!!!」

ゆっくりと下ろされたが今度は全体重が女の中心に掛かる。足の先から頭の天辺までを突き抜けるような痛みが彼女を襲う。
ボロボロ零れた涙を嘲笑うような男たちの視線、藻掻けば藻掻く程痛みは増すばかり。

「ほら、主人の客人へのおもてなしが足りないゾエ。しっかりしゃぶるゾエ。」

一人が台座に乗ると痛みに耐える女の頭を掴み既に硬く勃ち上がった男根で薄く色付いた口唇を抉じ開ける。
そのまま乱暴に腰を振ると苦しそうなくぐもった声が漏れる。苦しそうに歪んだ顔はどこまでも美しく男たちの加虐心をそそる。

「ぐおっ!!」
「どうしたえ?カマエル聖?」
「このメス奴隷、吸い付いてくるゾエ!とんだメス奴隷だゾエ!」

殺されないように、これ以上酷くされない様に必死で仕込まれた手練手管で男を悦ばせ引きずり込む。
両手は頭上で縛られているためバランスが取りにくい、少しでも身体が揺れると軸がズレ途端に激痛が彼女を襲う。
しかし激痛が襲おうとも彼女は決して咥えた男根は離さず、その舌を懸命に遣い奉仕する。
全ては死にたくない、ただその一心だった。

「おぉ、見ろ!このメス奴隷…濡れてるえ!」

そう言うと一人の男が女の尻を掴んで両手の親指で濡れた割れ目をグイッと開く。

「んぅぅう!!!」

途端にくぐもった悲鳴が上がる。体勢が前のめりになったせいで軸がズレ、女の敏感な突起が木馬の頂点に押し付けられる。

「本当だえ!厭らしいメス奴隷だえ!」
「こんなにもヒクつかせて淫乱な穴だえ!!」

そう言って男は戯れに指を一本差し込むと、途端に内壁がうねりまるで奥へと誘うかのように吸い付く。
ゴクリと生唾を飲み込んだ男は下品に笑うと良いものがあると言って女の腰を抑えながら取り出したのは大きくもなく小さくもない、男性器を模した所謂バイブだ。
それを女の秘孔に宛てがうと乱暴に挿入した。鼻から抜ける様な甘い悲鳴に男達の欲望はむくむくと肥大する。
バイブのスイッチを入れると彼女の胎内で規則的に振動を始める。
ビクビクと腰が揺れて感じているのか女の溢す蜜が木馬を伝う。

「バイブは美味いゾエ?くっ、吸い付きが良くなったゾエ…っそろそろ…出るゾエ!」
「んぅ…んっ!!んん!!」

喉奥に擦り付けるように押し付けられた男根からどくりと脈打って吐き出された体液が口腔内に広がる。
ドロドロと舌に絡みついて吐き気を催す。
なんとか堪えて飲み込むとまたすぐに違う男の欲望が捩じ込まれる。喉奥を突くように揺さぶられ、揺さぶられる度に軸がズレて激痛が走る、機械的な振動を続けるバイブが彼女に快感を与える。
苦しいと痛いと気持ちいいが一度に彼女を襲いそれぞれの区別がつかなくなりそうな感覚に蝕まれる。

やがてその行為に飽きたのか一人の男があるものを手にして愉快そうに笑う。

「いい遊びを思いついたえ、これを色んなところに刺すんだえ。」

そう言って楽しそうに笑う男の手には注射で使う医療用の針。シリンジの付いていない針だけのそれをたくさん取り出した男は、いつもは罰を与えるために持ち歩いているというそれを彼女に使うと言いだした。
すると面白がった男達は賛同し恐怖に目を見開いた女に見せつける様にそれぞれが針を持った。
そこからはもう酷いものだった。胸の中心を避け、まるでマチ針で布を止めるように彼女の柔らかい肌を針で貫いていく。貫通した針と皮膚の隙間から珠のような鮮やかな血が滲む。
胸を飾り終えると今度は二人は腹へ針を刺し、もう二人は未だ熱を持った背へ、奴隷の証である烙印を避けるように
刺しては掬い上げるように肌を貫く。
針を刺すたびに小さな悲鳴が漏れて男達の加虐心に油を注いでいく。
高みの見物をしていたもう一人は仕上げを申し出ると針を片手に女に近付いた。

「ぁ…おねが、も、ゆるして…くださ…」
「いい顔だえ、わしが仕上げをしてやるえ。感謝するえ。」
「…っぁ………ぅ、嬉しい…です…」

消え入りそうな掠れた声で返事をした女は俯いて大粒の雫を溢す。
次の瞬間だった、恐怖で震える身体を貫く激痛、男の持った針が彼女の敏感な胸の中心を貫いた痛み。
途端に上がる高い悲鳴に男達は愉快だと手を打ち声を上げて笑った。
完成だえ、そう満足気に声を上げて男は持っていた注射針のキャップを投げ捨てた。
高みの見物を決め込んでいた弱々しく鳴く女の主人はニンマリと笑って箱の中から一本鞭を取り出すとその細い背中に勢い良くそれを振るう。

「ひぎゃぁぁあ!!!」

叩かれた衝撃で先程刺されたばかりの針が数本抜け落ちる。針の抜けた皮膚からはぷくりぷくりと珠のような鮮血が滲む。打たれた皮膚は一本の真っ赤な線を残す。

「そのままだと針が刺さってて辛いえ?わちしが抜いてやるえ」
「…は、ぁ…ぎゃぁぁあ!!」

振り下ろされる鞭が彼女の身体を何度も何度も痛めつけていく。その度に衝撃で抜け落ちる針がバラバラと床に散らばる。滲んだ血は鞭で打たれるたびに滴のように飛び散った。

「……ぅ…っぁぁ…あ、あ…」

針が全て抜け落ちる頃には彼女の目は虚ろで声は打たれた反射でこぼれ落ちる様な音へと変わっていった。
やがて反応の無くなった女に興味を削がれたのか女を木馬から下ろすと動かない女の細い脚を割開くと中心で振動を続けるバイブを抜き取った。

「凄いえ、あんなに痛めつけられたのにしっかり感じてるえ。」
「厭らしいメス奴隷だゾエ」

そう言うと一人の男が意識のない彼女の胎内に醜く膨れ上がった欲望を捩込んだ。

「なんと、これはっ……ぐっ!吸い付いてくるえ!」

女の中に沈んだ男根を内壁がうねりキツく締め上げる。奥歯を噛み締めた男は涎を垂らししてぶるりと体を揺らした。ピクリと揺れた女の身体に構わず男はいきなり激しく腰を振り出す。
部屋は荒い息遣いと打つかる肌の音、濡れた結合部を掻き回す湿った音と時々漏れる男の低い呻きで満たされる。

「渇きを知らないのか、どんどん濡れてくるえ」
「そんなにいいのかゾエ…わしも早く味わいたいゾエ。」
「ぐぅ…慌てるな!もうそろそろだ…っく」

奥歯を噛み締め大きく体をびくりと震わせると女の奥底に叩きつけるように欲を吐き出した。
射精後も何度か腰を揺らして残さず吐き出し引き抜くと先程出した精液が溢れる前に次の男根が彼女を貫く。
終わらない情欲を打つけられ続ける彼女の意識は沈んだまま、壊れる前に沈んでしまったのは幸運かもしれない。

散々欲を吐き出し満足した男達はまた来ると残酷な言葉を残し愉快そうに帰っていった。





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