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一松さんは、数分間いやらしい手つきで肌を撫であげて満足したらしく、にたりと歪に笑顔を浮かべて、わたしの腰を抱いた。


「そんなに嫌がんなよ……興奮すんだろォ」


顔をぐいと近づけられて、思わず逸らすわたしに、彼はやっぱり楽しそうに笑う。
腰あたりに押し付けられている熱い塊が何かは考えないようにしながら、ちらりと長い廊下を見渡してみる。
シンプルな赤いカーペットが引かれた床、ところどころに掛けられた素人目にも高そうな絵画、真っ白でシミ一つない壁。
あまりに生活感のない光景に、いささか背筋がゾッとする。


「おそ松兄さんつれてきたよ」


突き当たりの大きな扉を蹴るように開けて、一松さんはわたしを突き飛ばすように部屋へ促す。
おもわずつんのめった私を抱き寄せてくれたのは、大きな青い、


「一松、レディには優しくしろといつも、」
「黙れクソ松……やさぁしくしただろォ?なあ、なまえちゃん」


ひひ、という引き攣り笑いは、彼の癖らしい。
カラ松さんに抱きとめられながら黙ったままのわたしに、一松さんは面白くなさそうにふんと鼻を鳴らして、さっさとソファに腰掛けてしまう。


「ドレス似合うねなまえちゃん!」


へらへら笑うのはやっぱり大きな机に頬をつくおそ松さんで、とりあえずぺこりと頭を下げてみる。


「うんうん、可愛い〜ほんとはさぁ、赤いドレス着せたかったんだけどダメだったわ〜……危うく殺し合いになるとこだったよー」


口ぶりこそ可愛いものの、紡がれる言葉は可愛さの欠片もない。
ひくり、と口を引き攣らせたわたしに、おそ松さんはジョーダンよ、とケラケラ笑った。

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うたかた