誕生日小話01
※1章と2章の間くらいのお話だと思ってください
※ヒロインと六つ子はだいぶ打ち解けてます
「突然ですがなまえちゃん!」
いつも通りの夕食時。
昼間派手にドンパチしたせいで、すぐにでもベッドにダイヴしたい気持ちを抑えて働かない頭を動かす。
目の前のおそ松さんが楽しそうににこにこしていて、ほかの5人も心なしかそわそわと視線をさまよわせている。
「あんねー、俺達さ、明日誕生日なんだよねぇ〜」
けろりとした顔で零れた言葉を、理解するのに数分かかった。
は?と瞬きする私をよそに、おそ松さんはニコニコ笑顔のままステーキを口に運ぶ。
「おれ個人としてはさ、誕生日はなまえちゃんのこと独占したいなあとか思うけどさあ、流石にぶっ殺されそうだから我慢しといてさあ〜、折角今日のうちに面倒な芽は摘んでおいたし、明日はゆっくりしよ!」
おそ松さんの言葉に、5人がこくこくと首を縦にふる。
唐突に突きつけられた事実に、なんでもっと早く言ってくれなかったのかと頭が痛い。
「どうして前日に言うんですか……」
「え、やっぱ言ってなかったよね」
「聞いてません……」
「聞かれなかったもん」
「…………聞いてたら、もっと、準備とかしたのに……」
ちらりと時計を見やれば、もう日付が変わるまで5時間をきっている。
今から用意、なんて、万全ではないだろうし、申し訳ないけれど明日1日かけて準備させてもらうとしよう。
「明日準備しますから、……あ、プレゼント、何がいいですか?」
ことり、と首を傾げると、6人がそろってふむ、と顎に手を当てる。
各々個性的な6人は、たまにこうやって六つ子ならではのシンクロを見せる。
そして、そういうときは決まって、面倒なことがおこる、というのを、わたしはここに来て嫌というほど学んだ。
「1日24時間あるから、1人4時間ずつなまえちゃんの時間くれない?」
にぱ、とわらったおそ松さんに、ほかの5人が満足げに頷く。
「……24時間起きてろってことでしょうか」
「寝てもいいよ、何するかわかんないけど」
「恐ろしいこと言わないでください……」
げっそりとため息をはくと、おそ松さんがぷくりと頬を膨らます。
「はー?この作戦決行するために、今日ちっと準備不足だけどオカタヅケ頑張ったのに!」
「……そうだったんですか…」
みなさんがやけに張り切って終わらせようとしてたのはそういうわけか。
期待に満ちた眼差しを向ける6人に深くため息をついて、フォークをくるくる回す。
とりあえずシャワーして仮眠とっておこう。
「あんまり、むちゃくちゃ言うと、いやですよ」
小さく呟いて、フォークに巻き付けたパスタを口に運ぶ。
途端、子どものような笑みでありがとうと口を揃える6人に、やっぱり悪い気はしないのである。
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