特別な存在−5
●R-18描写
手首の少し先までが爛れたような皮膚で、リングで留められたようになった先の手は綺麗な肌だった。
その大きな骨ばった手が、ジャージの隙間から侵入してくる。
腹を撫でられ、その手はイズの胸元にたどり着く。
「んっ、」
「ハッ、んな感じやすくて耐えられんのかよ」
「ご心配、どうもっ、っはぁ、」
ぎゅっと胸の先を摘ままれ、濡れた息が漏れる。抱くより抱かれることの方が多かったイズは、それなりに敏感になっていた。だが、それでこの賭けのようなものに負けるとは思っていない。
「マグロのがいい?んっ、それとも、なんかしてあげよっか…?」
「いらねぇ、さっさとイって素性吐け」
「当然だけど、荼毘さんが突っ込んで、はっ、そのテクでイかせないと、ぁっ、無効、だかんね…」
「分かってるっての」
馬鹿にしてんのか、という副音声も聞こえてきそうだ。荼毘に責め立てられて声を漏らしながら、意外と男相手でも抵抗なく進めていくのをすごいなと思う。そこまでして知りたいものだろうか。
荼毘はジャージを脱がせたところで、ふと手を止める。
「…ローションとかいるんじゃねぇの」
「…、スクバん中」
「持ち歩いてんのかよ、変態だな」
「たしなみだよ」
スクールバッグを示せば、荼毘はそれを漁って中からローションを取り出す。半分くらいの量になっているそれを見て、荼毘は無造作に中身を自身の手に垂らす。
「にしても、優しいね、ぅあっ、」
イズの自身と後ろにおもむろに冷たいローションを垂らされる。荼毘はフン、と鼻で笑う。
「お前をさっさとイかせんだ、痛がられちゃ困る」
「っ、はっ、てっきり、痛がるとこ見て興奮するタイプだと思った…」
「俺を何だと思ってんだよ」
とてもじゃないが愛し合う行為などではない。2人揃って挑発的で酷薄な笑みを浮かべていることだろう。
荼毘は雑にイズの後ろを解していく。そんな雑なやり方でも、イズの経験値であれば簡単に受け入れる体制を整えていった。
「はえーな、クソビッチ」
「なんとでもどーぞ、未成年淫行犯罪者」
売り言葉に買い言葉。荼毘はひくりと口元を引き攣らせてから、自分のズボンを脱ぎ捨てる。大きなそれは、さすがに継ぎはぎになっておらず、どうやら鎖骨から太もものあたりまでは普通の肌のようだった。
「俺相手で勃ってんだ」
「うるせぇ」
荼毘は短くそう言うと、一気にイズの中にそれを突き立てた。大きなものが勢いよく入ってくる感覚に息が止まる。
「っ!!はっ、あ、」
「はっ、んだ、これ…!」
荼毘のものが入って来た途端に、イズは後ろを程よく締め付ける。ここからがイズの腕の見せ所だ。荼毘はイズの中の良さに息を詰める。
奥へと誘う様に締め上げれば、荼毘は無意識に腰を前へ進める。ハッとしたように止まるが、更に根本から先端に向かう様に締めると、顔を歪める。
「くっ、は…っ!」
「はや、く…」
内心でほくそ笑みながら言えば、荼毘は腰を振り始めた。がつん、と打ち付けられる衝撃は、間違いなく今まで一番快感を呼ぶものだったが、イズの想定の範囲内。
まずいと思ったのか、腰の動きを止めようとした荼毘を、すかさずイズが思い切り締め付けた。
「ぐっ…!」
「っはっ、はぁっ、よし…」
たまらず荼毘はイズの中に精を吐き出した。敵である以上、なかなかこういうことをするのが難しいため、ご無沙汰だったというのもあるだろう。
呼吸を乱しながら、荼毘は呆然としたようにしていた。
「俺の勝ち、ね」
「……このクソ名器」
「なにそれ、悪口?」
くすくすと笑うと、荼毘は一気に脱力する。そして自身を引き抜くと、隣に横たわった。まさか負けるとは、という感じだ。今まで挑戦してきた男たちもこうなった。
「はい、じゃあこれ以降、俺の好きなもの聞くの禁止ね」
「は…?」
「だって俺が勝っても何もないの不公平じゃん。だから、俺が勝ったから俺に対して好きなもの聞いたらダメってことにしよう」
「別に興味ねぇわ」
「そ?まぁいいけど。何度でもチャレンジしてくれて構わないけど、俺が勝つ度に俺に関すること聞けなくしてくからね」
「なんだそれ」
荼毘はどうでも良さそうにする。イズは気にせずに立ち上がり、風呂場へ向かった。中のものを掻きださなければならない。