学園祭と″そのとき″−8
R-18描写
まず、廉造がローションを指に絡ませ、朝祇の後ろに塗りたくる。敏感な部分をぬるぬると撫でられる感覚に、つい声が漏れた。廉造は撫でながらだんだんと指に力を入れていき、穴の中に沈めてくる。
あまり違和感を感じずに入ってくるのは気のせいではないだろう。
「…痛ない?」
「大丈夫、」
「俺もちょっと勉強しとったんやで」
廉造も廉造で、ちゃんとハウトゥーを調べてきたそうだ。お互い、本当に考えていることが一緒なのだな、と気付く。
―――互いに、いつ会えるかも分からなくなる前に、繋がりたいと思ったのだ。
「…指、入ったで。大丈夫?」
「うん、へーき。…もう一本、いける?」
「おん、」
廉造はいったん指をゆっくり抜き、二本にして再び侵入を開始する。少しだけきつい感覚はあったが、やはりそうつらくはない。
「痛ない?」
「大丈夫だって」
逐一聞いてくる辺りが少し面白くて苦笑する。指は二本でしっかりと入り、問題なさそうだ。
続いて、朝祇はピンクの棒を手に取る。ローションをつけると、廉造に手渡した。
「スイッチつけて」
「え…おお、」
廉造がスイッチをつけると、バイブのように震え出す。というか、バイブだ。とはいってもそう強く震動するものではない。震動することによって、弛緩させてゆっくり拡張できるのだそうだ。
「いくで」
「ん、」
球の数は6つ、これを震動させながら1つずつ入れていく。根本にいくにつれて大きくなっていくが、アブノーマルなプレイのためのものでもないため、そう太くはない。
小刻みに震える震動が中を揺らし、これは少し息苦しさがある。
「じゃあ後はこれに任せて…もっかい気持ちようなっとこか」
そう言って、廉造は萎えてしまった朝祇の自身をおもむろに口に含んだ。突然のことに驚き、その温かくぬるりとした感覚に体が反応してしまう。
「んん、ちょ、廉造ぉ…っ!」
「んー?ほぉひはん?」
「ばっ、喋んな、ぁ、!」
舐められる快感で、つい無意識に後ろを締めてしまう。すると、中のバイブが締め付けられ奥へと当たり、突如として強い刺激が走る。
「ひぁっ、っ!?な、に、」
「…とろっとろやんね、」
察したのか、廉造は口を離して穴の様子を確認する。
「…そろそろ、大丈夫やない?」
「ん、はぁ、分かった、」
了承を得た廉造は、バイブをゆっくりと引き抜いてベッドに放る。そして、ジーンズを脱いで自身を取り出すと、軽く扱いてローションをつけた。
「無理、したらあかんえ」
「しない、けど、頑張る」
廉造は、ゆっくりと先端を宛がった。ぴとりとくっつく熱を感じる。そして、少しずつ前へと進み始めた。
「ぅぐ、ふ、ん、」
「…はぁ、きっつ…!」
これまでより遥かに大きい重量を持ったものが侵入してくる。その圧迫感とじくりとする痛みに、つい呻き声が漏れてしまう。廉造は体を倒して、朝祇と口を重ねた。そちらに集中しようと必死についていくと、だんだんと穴を拡げられる鋭い痛みが過ぎ、苦しさだけが残った。
廉造もきついのか苦しそうで、自分だけじゃないと分かるのが安心できた。
「……っ、入った、で…!」
ついに、すべてが中に収まった。入ってしまえばそう痛くはない。腹の中に熱い塊があるのが分かった。今、2人は最も近い距離にいるのだ。
「そっ、か…、はいった…」
「ちょいと馴らそうな」
ローションを足すために少し抜いて、また入れて、というのを小刻みに繰り返していく。そうやっていくと後ろも慣れてきて、苦しさも気にならなくなった。やがて一番深いところまで来た瞬間、先ほどの強すぎる快感が再び背筋を駆け巡った。
「ぅああっ、!んっ、!」
「お、ここか」
恐らく前立腺というやつだろう。互いに勉強済みのはずだ。
廉造はそこを押しながらゆさゆさと腰を揺らした。じんじんと気持ちよさが立て続けに襲い掛かり、息が詰まりそうになる。
「ひっ、ん、ぅ、あっ、ちょ、」
「かわええ〜、そろそろ本番やで」
そう言うと廉造はそのスライドをさらに大きくしていった。抜かれる割合が大きいほど強いインパクトが走る。どんどん突かれる中で、体を繋げているんだな、と漠然と思う。
そうしている間にも、責められるうちに下腹部に貯まる熱は大きくなっていく。廉造も余裕のない顔で腰を振っていた。
「れ、んぞぉ、っん、!あっ!」
「朝祇…っ!好きや、愛しとる…!」
「お、れもっ、ん、!」
さらに廉造は突きながら朝祇の自身を扱く。同時に走る快感に、頭が真っ白になりそうだった。
「も、あっ、だめ、イきそ、!」
「…はぁっ、俺もや…!」
思考がショートする。ただ廉造だけを感じ、廉造への気持ちだけしかなかった。
「ぅあっ、あ!イ、く―――っ!!」
「…っ!!」
そして、朝祇は思いきり精を吐き出し、廉造は慌てたように自身を引き抜いて朝祇の腹の上にぶちまけた。
荒い息遣いだけが響く。思わず閉じていた目を開くと、廉造と目があった。
廉造はふ、と笑い、朝祇の頭を撫でる。
「…よぉ頑張ったな」
「……ん、」
それに、朝祇も重たい腕を持ち上げて、廉造の頬を撫でる。体温が高く、汗ばんでしっとりとしていた。
「……好きだよ、廉造…」
「朝祇……」
「どこにいても、愛してる」
「っ!……俺もや、いつどこでも、朝祇を想うとるからな」
そうして、廉造にぎゅっと抱き締められる。その温もりが、やはり泣きたくなるくらい、安心できた。
2人にとっては、これが最後のきちんとした挨拶になると、分かっていたのだった。