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続いて2人は柔造のところへやって来た。向かう途中で話があると連絡したところ、柔造の寝室を指定されたのでそちらに向かう。

先に柔造は戻っていたようで、ノックするとすぐに応じた。招かれて中に入ると、勝呂と連れ立っていることにやはり意外そうにしていた。


「坊と一緒だなんて、どないしたん?」

「ちょっと、大事な話が」


柔造に促されて来客用のソファーに座ると、柔造はお茶をテーブルに出しながら笑う。


「どないした、まさかお付き合いでもするん?」

「……そう」

「…………へっ」


がちゃん、とカップが揺れる。こぼれこそしなかったが、柔造の動揺は溢れんばかりだった。


「え…え…、ホンマ?」


柔造は目を見開いて、本気で驚いていた。かなりの動揺っぷりに、柔造をよく知る勝呂も驚いている。
さすがに媚薬の話はする必要はないだろうと、そこは「いろいろあって」とぼかした。

そして、そのあとに勝呂に過去のことを話したと打ち明ければ、再び柔造は驚愕に染まる。


「あのことを…玲弥が…」

「それで、勝呂は俺には対等な関係の人間が必要だって言うから、勝呂と俺は?ってなって。そしたら、その、俺ら一回ヤっちゃったから、恋人にしようってことで付き合うことになりました」

「ちょ、ちょっと待て、ヤったから?」


柔造もそこで突っかかる。確かにあまり健全ではない。


「じゃあ、2人は別に、恋愛感情じゃないん?」

「…ドラマみたいなんは、あらへんな」

「俺もよくわかんねっす」


正直に2人で答えると、柔造は頭を抱えた。混乱しているようだったので声はかけずに見守ると、やがて柔造は顔を上げる。


「じゃあ、もしまた俺が玲弥のこと抱こうとしたらどないすんねん」

「え、別に…」

「玲弥?」


玲弥はいつも通り任務に支障がなければ、と答えようとしたが、勝呂が止める。そこで玲弥も気づいた。


「あっ、恋人になったら他人とそういうことすんのだめじゃん」

「そこからか思うて焦ったわ…」


さすがにそれくらいは分かる。胸をなでおろす勝呂にむっとするが、柔造は渋い顔をしていた。


「だめやから、ヤらへんってことか…」

「…?柔造さん?今なんて…」


小声で何かを言う柔造だったが、聞くと柔造は首を振ってこたえなかった。そして別の言葉を続ける。


「別に交際したらあかん、とは言えへん。せやけど、俺は2人を認められへんな」

「柔造…」


いつもは下出に出て優しく接する柔造の、少し厳しい口調に勝呂が驚いたようにしていた。今日は勝呂にとって見慣れぬ柔造の姿が多いことだろう。


「気持ちがなくとも付き合うことも、セックスすることもできる。今の2人はそういうんに過ぎひんのやで」

「……っ、」


柔造が言っていることは間違っているとは思えない。むしろ玲弥には正解など分からなかった。


「まっ、片や最近まで童貞、片や人間関係覚えたてやさかい、無理もない。別に周りと同じやなくてもええんや、ゆっくり、2人で互いに向き合っていくとええで」


大人っぽく諭されたが、漠然としていてうまく理解できなかった。よく話し合えということだろうか。そしてさりげなく2人揃って小ばかにされたような気がしたが、いろいろと考えていた2人がそれに気づいたのは廊下を歩きだしてのことだった。


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