Modern: Revolution for Revolution
−勝ち取れ独立



1772年から1774年にかけて、アメリカでは課税、反発、撤廃、再課税が繰り返された。


特に1773年、茶法に反対して行われたボストン茶会事件はイギリス側に甚大な被害をもたらし、イギリスはボストン封鎖するボストン港法を発布した。

この他にも、マサチューセッツ統制法、司法管理法、宿営法などの強硬法が成立し、アメリカは"堪え難き諸法"として猛反対。

アメリカ側はマサチューセッツをボストンを除いてほぼ制圧した。

急激に高まるアメリカの独立の動きを排除するため、1775年、イギリスはレキシントンに兵を派遣、するとそこで反乱軍と衝突し、とうとうアメリカ独立戦争が始まった。



***



その知らせを受けたイギリスは、まっすぐ屋敷の中のアルレシアの部屋へやって来た。

「おい、アルレシア」

「…なんだよ」

久しぶりになる会話。

しかしイギリスはそんなことを微塵も感じさせない態度だ。

「アメリカが独立戦争を起こした。お前も兵を派遣しろ」

そう言う声は無機質で、アルレシアに対する何の感情も見受けられなかった。

「…分かった」

「っ、それだけだ」

アルレシアの返事が意外だったのか、イギリスはやっと少し驚いた表情をした後、部屋を出て行った。

「…悪いな、イギリス」







アルレシアは言われた通り、1776年にアメリカへ兵を引き連れて渡った。

ちょうど独立宣言を発表した直後、暑い夏の日のことだった。

今まで対等に通商していたアルレシアが兵を引き連れてやって来たのを見た人々は、何事かと目を見張った。

当然裏切りを予感するが、アルレシア軍はいっさい攻撃する気配を見せない。


そうして首都フィラデルフィアに入り、大陸軍を率いるアメリカと対峙した。

すでにあちこち傷を負ったアメリカは、武装したアルレシアを怪訝に見る。

「どうしたんだい?武装して…」

すると、アルレシアは微笑んだ。

「眉毛に喧嘩売りに来たんだ」

「えっ、それって…」






「アメリカ…お前の独立を承認する」

そう言ってアルレシアは、その旨が書かれた紙を広げた。

その瞬間、見ていた人々はわっと声を上げて喜んだ。

「ほ、本当かい!?」

アメリカも驚きの表情に、喜びを滲ます。

「嘘はつかねえよ。あんま役に立たないだろうけど、まぁイギリスと一緒に戦う」

「…っ、ありがとう!」

感極まったアメリカは、アルレシアを抱きしめる。

「いてっ!ちょ、苦し、」

「あ、ごめんよ」

慌てて離れるが、アメリカは笑顔が引っ込まない。

「俺がイギリス軍を攻撃すれば、すぐやつは反応を示すはずだ。そん時が…俺の独立戦争の始まりだ。そうしたらこっちでお前と戦うことはできない。けど、一緒に戦ってることは忘れるな」


アルレシアが真剣に言えば、アメリカも顔を引き締める。

「分かった。俺も手伝えることがあれば、君を助けに行くよ」

「頼もしいな。そん時はよろしく」

アルレシアはそう言って振り返る。

「全軍!トレントンに進め!」

「俺たちも行くぞ!」

ニューヨークを占領したイギリス軍はニュージャージーへ侵攻している。

それを食い止めるべく、アルレシアとアメリカはデラウェア川の向こう、トレントンへ向かった。


***




急襲をかけた両軍は、イギリス軍に打撃を与える。

あちこちで悲鳴と銃声、爆発音が響く中、アルレシアはイギリスと向き合っていた。

「アルレシア、お前も俺に逆らうんだな」

「逆らっちゃいねえな?兵を派遣しろ、って言われたんだ、どっちと戦うかは自由だろ?」

わざと屁理屈を言うと、イギリスは眉間にシワを寄せる。

「…あんまナメてると、痛い目見るぞ」

「覚悟の上だ」

至近距離で大砲が炸裂し、大きな音とともに地面が振動する。

爆風が体を撫でるが、二人は動じない。


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