Modern: Revolution for Revolution
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「アルレ!俺らも参加すっぺー!」
今度はデンマークを筆頭に、スウェーデンとフィンランド、ノルウェーもやって来た。
「北海を封鎖されるのは僕たちも困りますからね」
「ん。こんままじゃいげね」
「アルレ傷つけっからには痛い目見せねえと」
ノルウェーはデンマークに、フィンランドはスウェーデンに合併されており、そのデンマークとスウェーデンは北海封鎖で閉じ込められる。
ここに、アルレシアを支援する国々が集まったのだ。
「みんな、一緒に戦ってくれんの?」
問えば、一同は頷く。
「―――ありがとう」
一人で戦うものと思っていたアルレシアには、あまりにも嬉しい話だった。
少し、涙腺が緩みながらもしっかり礼を言う。
「お兄さんお礼はセクハラでいいよ」
「台なしやざ」
***
1781年1月。
アルレシア領海にイギリス海軍が侵入し、とうとう開戦した。
同時にロシアたちも宣戦し、デンマーク=ノルウェー海軍、スウェーデン海軍、ロシア海軍、オランダ海軍がアルレシア海軍とともに海戦を開く。
アルレシア側は参加国こそ多いが、戦力じたいは低い。
対するイギリスは世界最強の海軍が相手だ。
さらに、アメリカは遠いがためにイギリスが劣勢なものの、アルレシアはすぐ隣な分、惜しみ無く兵を投入できる。
フランス、スペインがイギリスの背後から挟撃をしかけたが、その日のうちにアルレシア側はこの海戦に負けた。
「やっぱ海戦じゃ駄目か…」
その一報を聞き、アルレシアはため息をつく。
本土戦が避けられないのは分かっていた。
「フランス、」
屋敷の執務室、アルレシアに同盟する国が集まる中、アルレシアはフランスに声をかける。
「うん?」
「いざという時、王室をフランスに亡命させたい」
「いいよ、いつでもおいで」
前回、イギリス領にならざるを得なかった理由の一つが王室問題だった反省から、今回はヨーロッパ中を探して王室の末裔を見つけ出した。
そして今、国王に据えているのだが、本土に攻め込まれたときに亡命させる先が必要だった。
「にしてもイギリスはやっぱつえーな」
デンマークは椅子に踏ん反り返ってぼやく。
「あんこ弱すぎだ」
「潔い散り際だったべ!」
「スーさんも調子悪かったですね」
「…悪かった」
「や、謝んなくていいって。北方戦争からそんな経ってないし」
「やっぱ海はイギリスの庭やねぇ」
「陸軍ならまだ勝機はあんだがよー」
スペイン、プロイセンも珍しく思案顔だ。
「…アルレ、離島要塞と西岸要塞はどないや」
「どっちも準備はできてる。ただ、今回のことを受けて離島要塞は一度放棄しようかなって」
離島要塞、西岸要塞はどちらも字の如く離島にある要塞と、本土西岸にある要塞だ。
離島要塞は本土の西の沖にあり、今回の海戦からそう離れていない。
「今海戦を頑張っても実際きつい。離島要塞はでかいけど、イギリスは包囲できるくらいの数がある」
「でも、そこ捨てたらすぐ本土だよ?」
ロシアが首を傾げる。
「陸からイギリス海軍を叩くんだ。西岸要塞までおびき寄せて、そっから海軍と戦う。本土と艦隊だ、資源力的に向こうが不利になる」
補給できないため、やって来た海軍を一網打尽にできるのだ。
「…まぁ、そううまくいかないだろうけど」
翌日、離島要塞を制圧したイギリスはさらに東へ進んだ。
そこでオランダ、フランス、スペイン海軍と鉢合わせる。
ある程度戦うと、オランダたちはアルレシア本土へ逃げる。
イギリス海軍はそれを追うが、イギリスは不審に感じた。
「…おい、あいつらを追うのは半分の戦力にしろ。もう半分で西岸の都市へ向かう」
イギリスの読みは当たる。
オランダたちを追った艦隊は西岸要塞からの砲撃で全滅したのだ。
しかし、イギリスはもう半分で離れた場所の港を襲撃し制圧。
本土へ上陸した。