Contemporary I: devil’s warfare
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1864年、プロイセンとオーストリアはデンマークと戦争を開始し、翌年、シュレスヴィヒとホルシュタインはプロイセンが占領した。
「お前の取り分ねーから!」
しかし、プロイセンは約束を破り両地域を占領、オーストリアへの割譲は行われなかった。
「プロイセン…あなたという人は…!」
オーストリアはついに怒り心頭、1866年プロイセンに宣戦した。
するとプロイセンの屋敷、戦場へ行くプロイセンと武器を渡すアルレシアのもとへ、イタリアがやって来た。
「あれ、アルレシア兄ちゃんもいる」
「イタリアちゃん!」
「どうした?」
イタリアはヴェーと気の抜ける声を発しつつ、プロイセンに歩み寄る。
「オーストリアさんと喧嘩するんだよね?」
「おう」
「じゃあさ、勝ったら俺にヴェネツィアちょうだい?俺も頑張るから」
アルレシアは驚いてイタリアを見遣る。
パスタしか頭になさそうだが、やはり小さい頃の商人らしいがめつさが残っていたようだ。
「イタリアちゃんの頼みとあらばもちろんだぜ!」
「やった、ありがとう」
「イタリア、俺のこともいつでも頼っていいからな。てかあんまこんなのとかフランスとかに頼らないの」
「ヴェ、だめなの?」
「なにされるかわかんねえぞ」
「おいそれどういうことだ!」
アルレシアはプロイセンを睨んだ。
「押し倒しといてよくもまぁ…」
「えっ、プロイセンてばアルレシア兄ちゃんのこと押し倒したの?」
「う…」
「ケ・パッレ大丈夫だった?」
「なんでプロイセンを心配すんだ」
「俺のは強靭だからな!」
「殴る」
「うわーアルレシア兄ちゃんだめだよー!」
そんなやり取りの後、七週間でオーストリアとの戦争は終わり、オーストリアをドイツ連邦から除名。
さらに、翌1867年に北ドイツ連邦を結成しドイツ連邦そのものを解散した。
同年にハンガリーでは三月革命以来再び反乱が発生し、オーストリアは妥協して自治を許可し、オーストリア=ハンガリー二重帝国が成立した。
イタリアへのヴェネツィアの併合も行われた。
1868年。
プロイセンはさらなる領土拡大のため、フランスに喧嘩を売らせることにした。
スペインでは王家が断絶し、その継承問題が起きていた。
フランスはそこに介入しようとしており、プロイセンは自国の王族に王位を継がせようとした。
もちろんフランスはそれに対抗する、だろうと思われていたのだが。
「プロイセンんとこの王族?ええで別に」
「スペインがいいならお兄さんも文句ないよ」
「え…?いいのかよお前ら、だってドイツ人だぜ?」
「別に誰でもええわ」
「お兄さんには関係ないかなって」
「…」
なんと、丸く収まってしまったのだ。
プロイセンは仕方なく、エムスの街にて、協議成功の電報を改ざんして新聞の一面に掲載するという暴挙に出た。
フランスは当然それに怒り、1870年、プロイセン=フランス戦争が勃発した。
「お前えげつないな」
「アルレシアには絶対言われたくねえ!」
あからさますぎるプロイセンにアルレシアは呆れるが、おそらく誰もが「人のこと言えないだろ」と言っただろう。
そこへ、今度はロマーノがやって来た。
「はっ、イタリアちゃんのお兄さん」
「なんだそれやめろ」
プロイセンの陰に隠れていたアルレシアはそこから出て、久しぶりに見るロマーノに手を振る。
「久しぶり、ロマーノ」
実は、直接会うのはスペインから独立したとき以来だ。
ロマーノ自身は国内のことに忙しく、また、スペインやフランスとの関係に忙しかった。
アルレシアもオランダ、イギリスと支配を受けた後は慌ただしく、直接会えないままだったのだ。
「…でかくなったな」
「アルレシア…」
ロマーノは目を見開き、そして、緩やかに笑った。
ひどく大人びたそれに、アルレシアも面食らう。
「相変わらずアルレシアは最高にベッラだな」
「嬉しくない、てか女じゃねえから…お前はイケメンになったな」
「惚れてもいいんだぞちくしょー」
「だから語尾、」
出かかった言葉は、ロマーノに抱きしめられて止まった。
「…寂しかったんだからな、この野郎…」
「…悪い」
あやすように背中を撫でれば、よりぎゅ、と力を篭められる。