旧拍手お礼文
−EU離脱は(英諾)
イギリスのEU離脱が現実味を帯びてきたらしい。
先の総選挙、EU離脱の是非を問うことを 掲げた政党が勝利したため、これまで絵空事に過ぎなかったイギリスの離脱が現実的となったのだ。
「イギリス、考え直してくれん!?」
「ヴぇー、そうだよ、」
「良く…ない…」
スペイン、イタリア、ギリシャと、ヨーロッパのお荷物組は必死だ。
ドイツやフランスも焦りを隠せない。
「EUが傾けばお前もただじゃすまないぞ」
「そうだぜイギリス!お前のこと大嫌いだけど、金は必要なんだ!」
フランスは説得する気があるのか疑問である。
「ウクライナのことどうすんねや」
「イギリスさんの意見聞けてないねんなあ」
「最近の内向き思考が気になります」
ベネルクスも、イギリスの消極的な姿勢が気掛かりなようだ。
ヨーロッパ会議にて、そのように引き留められるイギリスだが、不敵な笑みを崩さない。
「別に離脱しなくてもいいぜ?まぁ、お前らが譲歩するならな」
移民関連の移動の自由化について、条約の改正を求めるイギリスだが、全ての加盟国での国会による承認・批准というのは高いハードルだ。
「それに、EUから離れればアルレシアともっと近付けるしな?」
そう、EUに入っていないアルレシアは、現在EUとの間でFTAを結ぶか、EUに入るか迷っている最中だった。
低迷するEUに加盟することは リスクを孕むが、FTAならそれはない。
FTAも好き勝手できるわけではないのだが、それはWTOに加盟する 国に課される条件であり、国連にこれから入ろうというアルレシアには 関係ない。
イギリスが離脱すればさらにEUの価値は下がり、アルレシアはEUへの 加盟を見送るだろう。
しかし、黙っていないのがノルウェーである。
ノルウェーもEUに加盟していないため、アルレシアとはFTAの関係にある。
イギリスが同じ非加盟組になってしまえば、ライバルが増える。
「邪魔だこの」
「なんだと?ま、ノルウェーじゃ俺に勝てねえかな」
「…表さ出ろ、殴んけ」
「好き勝手すんやない」
オランダもノルウェーとイギリスに勝手にされるのは堪らないようだ。
当のアルレシアは、その動きに首を傾げる。
「何言ってんのかわかんねえけど…北海の産油国で同盟でも組むか?」
アルレシアを中心に、イギリス、オランダ、ノルウェーということだろう。
確実に凄惨な喧嘩になる。
それが瞬時に分かってしまった3人は、思わず黙ってしまうのだった。