小ねた集
−National Joke 4(世界)
●国民性ジョーク4
97の数え方
「あのさ、国によって97の数え方に個性があるって聞いただんけど、本当か?」
世界会議で、ふとアルレシアはそんなことを思い出した。
数字の数え方は言語の難しさを左右する点のひとつであり、ものによっては同じ数字でも読み方が変わる、単位が変わるなど勉強するやる気をなくさせるようなものもある。
「俺はninety sevenだから普通だろ?」
まずはイギリスが答える。英語は一般的な、90と7を足した数え方だ。
「nittiosju…俺もそうだない」
続いて近くにいたスウェーデンが答えた。英語と同じ、90+7である。
「siebenundneunzig、俺は逆だな」
「途端にいかついな」
ドイツは7+90で表現されるのだが、いかんせん単語がとてもいかつい。
「私は九十七ですね。いわれてみると、少し複雑でしょうか」
「お前はそもそ数字と単位の読み方が難しい」
日本は9×10+7だ。
それより、5本と6本、6人と6個で数字や単位の読み方が変わるあたりにやる気をなくす。
「数の数え方とっても俺のほうがエレガントで独創的、そうだろ?」
そこへ現れたフランス。フランスの数え方は訳が分からないことで世界的に有名である。
「quatre-vingt-dix-sept…あぁ美しい」
「機能的ではないな」
「やんのか芋野郎!」
ドイツの冷静な突っ込みにフランスが怒る。
しかし、4×20+10+7とは、ひねくれているにも程がある。
「アルレシア…」
「どうした、アイスランド」
「ダンのが、やばいから」
アイスランドはアルレシアの服の袖を引っ張ってそれだけ言うと、すぐに離れていった。会話に加わろうとはしないあたりが彼らしい。
ちなみにアイスランドも90+7型である。
「おいデンマーク、97って言ってみろ」
「お?syvoghalvfemsindstyve、でいいのけ?」
「え、なんて」
「ちょっとわかりづれぇけどよ〜」
7+{(−1/2+5)×20}ということである。毎日算数の問題でも解いているようなものだ。
イギリス、ドイツ、スウェーデン、フランス、デンマークと互いにすぐ行ける近さの国なのに、なんでこんなことになったのか、と、改めて欧州の複雑怪奇さに日本が震え、アルレシアもそれに同意せざるを得ないのだった。