小ねた集
−analyse alliance



●航空会社のアライアンス


2013年、世界的に景気が持ち直しつつある中で、アルレシアは国営の航空会社をどこかの連合(アライアンス)に加盟させようと考えていた。
ぽつりとそれを世界会議の場でオランダに話したものだから、一気にそれは各国が話に乗っかってきて、今アルレシアは各国から熱心な勧誘を受けているところだ。

ちなみにアライアンスとは、メジャーな航空会社のだいたいが加盟している企業連合のことで、大きなものは世界に3つ存在する。
もちろん、国によって複数の航空会社があることも多いので、それぞれの国は国営ないし最大規模の会社が属する陣営を軸にアルレシアに対してプレゼンしてきている。


「ぜーったいお兄さんたちのスカイチームのがいいって!!」

「いや、俺たち世界最大のスターアライアンスだろう」

「眉毛と芋だぞアルレシア、ここは俺たちワンワールドにしとけよ」


フランス、ドイツ、イギリスはとりわけ熱心だ。それぞれ事実上のフラッグキャリアが属するからだろう。
航空会社のことをキャリアと呼ぶが、フラッグキャリアとは国営のことを指す。民営化されていても、その企業による独占市場状態であれば事実上のフラッグキャリアとみなす。


「あー、順番にしてくれ。ただでさえ複雑なんだから…じゃあまずスターアライアンス」


アルレシアとしては複雑怪奇な航空会社事情にあまり深入りしたくはないし、これは国家のインフラに関わることだ。精査したい。とりわけアルレシアは海上国家であるため、航空経路は死活問題なのだ。

まずアルレシアは、世界最大にしていまのところ最もアルレシアが可能性として視野に入れているスターアライアンスから指名した。


「よし…ではスターアライアンス、整列!」


ドイツがびしっと合図すると、欧州からはオーストリア、ベルギー、ルクセンブルク、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、エストニア、ラトビア、スイス、ポーランド、ポルトガル、ギリシャが並ぶ。
また、日本、中国、インド、タイ、カナダ、トルコ、エジプト、ニュージーランドもいた。


「うお…なんだこの圧倒的安心感…」


欧州の最後の3か国は別として、ほとんどがしっかり者だ。アジア勢も比較的優秀な者たちがいる。成績優秀者の集まりは壮観で、もうここでいっかな、と思うほどだ。


「いいかアルレシア、俺のルフトハンザ、日本のANA、そしてアメリカのユナイテッドとシンガポール航空、ターキッシュ、中国国際航空、ブリュッセル航空がいる時点で正直最強だと思っている」

「確かにな…これといった弱みはロシア・中央アジアと中南米か?」

「それは確かに後れを取っているな。だが、いずれ克服できる」


ドイツのルフトハンザ航空は欧州トップクラスの実力を誇る。傘下に属する企業は多く、ルフトハンザの配下にはオーストリア航空、スイス・インターナショナル、ブリュッセル航空とそれぞれのフラッグキャリアが並ぶ。また、資本的な意味でルクセンブルクのルクス航空やイタリア路線のルフトハンザ・イタリアなどほぼ配下と化しているところもある。
オーストリアとスイスはいいとして、ここで目を引くのは実はブリュッセル航空である。


「アルレ兄ちゃん、ウチらと一緒の方が楽しいで?スタアラにしよ?」

「…ベルギーがいるのは心強いな」


ベルギーの事実上のフラッグキャリアであるブリュッセル航空は、植民地時代からアフリカ路線が充実している。
スターアライアンスには他に、エジプト航空、エチオピア航空、南アフリカ航空が所属しており、大陸全土をカバーするのはスターアライアンスだけだ。エジプト航空は中東地域路線も多く抱えている。ブリュッセル航空と合わせ、この4社によるアフリカ路線網は他の追随を許さない。


147/163
prev next
back
表紙に戻る