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走ったアルレシアがすぐにたどりついたのは、隣のドイツの家だった。ドイツなら何とかなるだろう、と呼び鈴を鳴らすと、家主が扉を開けて顔を覗かせる。
「アルレシア、どうした?…ってなんだその耳と尻尾は!?」
「あー…とりあえず上げてもらってもいいか?話したいことがある」
***
ドイツの家のリビングで、ドイツとプロイセン、そしてなぜか来ていたイタリアにかくかくしかじかを話した。話すうちにドイツは頭を抱え、プロイセンはニヤニヤとし、イタリアはいつものぽやんとした笑顔を浮かべた。
「ろくなことをしないなあいつは…」
「面白いことになってんな!」
「ヴぇー、俺アルレシア兄ちゃんの運命の人かな!」
三者三様、これが枢軸だったのかと思うと不思議だ。
すると、さっそくイタリアが立ち上がってアルレシアを立たせる。
「じゃあまずは俺からね!」
なぜノリノリなんだ、と思いつつ、フランスたちのようなことはしないだろうと身構えずに相対する。
しかし、口付けてきたイタリアは、ただのディープキスというには性的すぎる舌使いで責め立ててきた。フランスのようにじっくりと性感帯を突いてくる。
「んぅっ!ぅ、ふ、」
いつまでする気だ、と薄目を開けて見ると、気付いたのかイタリアも目を開ける。珍しく目を開いたと思えば、それは普段からは想像できない雄を連想させるものだった。思わずくるんを引っ張ると、「ちぎぃ…」と謎の声を上げて離れた。
「イタリアちゃんやるな!んじゃ、次は俺な〜」
しかし、やっと離れたと思えば今度はプロイセンが仕掛けてきた。プロイセンはアルレシアを抱き締めるように引き寄せ、口を寄せる。ぐっ、と力強く抱かれて舌が押し込まれる。
「ひっ、ん、ぁっ!」
今までと違い荒々しく入ってきた舌が、思いきり弱いところを責めてくる。もどかしさすら感じたフランスやイタリアと違い、強引な舌は容赦なく感じさせた。
発情期による熱はもはや耐えがたくなってきており、頭がぼやける。だが、離させないとまずいとだけは分かり、なんとか突き放した。
「…っはぁ、」
「ごちそーさん」
やはりニヤリ、と笑うプロイセンに軽い殺意を抱いた瞬間、イタリアとプロイセンの頭に強烈な拳骨が落とされた。THAAD(終末高高度防衛ミサイル)のごとく的確にドイツが2人を沈めたのだ。
「すまないアルレシア、もっと早く武力制裁に出るべきだったな」
「…そうだな…」
ごほん、とドイツは軽く咳払いし、そしてアルレシアに向き直る。
「これは欧州の安定を守るための超法規的措置であって、他意は一切ない。誓約書も作るが、サインを求めてもいいだろうか」
「なんでもいいから早くしろ!」
結婚でも契約書を書く国だけある。どこまで行ってもドイツはドイツだった。だが、昂りが増しているアルレシアはもう耐えがたく、ドイツの肩に手を置いた。
ドイツはひとつ頷いて、口を寄せる。そして唇が重なると、慎重に咥内に舌を入れてきた。特に性的、というよりは機械的に唾液の交換をしているだけのようで、発情期によって昂ったアルレシアには物足りなかった。
そこで、ドイツの舌に自ら舌を絡ませて、挑発するようにドイツの咥内に侵入した。少し驚いたようにドイツの肩が揺れたが、すぐに応戦してくる。
やはりプロイセンの弟だけあって、再侵入してきた舌はアルレシアの咥内を猛々しく暴れまわった。
「んん、ぁっ、ふ、ん、」
思わず声が漏れてしまうと、ドイツはそこでハッとしたように体を離した。名残惜しいような気がしてしまうが、ドイツは目をつぶって息を整える。
「アルレシア…すまない、これ以上は、俺でも耐えられる自信がない。襲わないうちに行った方がいい」
「…、分かった、ありがとう」
アルレシアのことを考えて欲を抑えているドイツの姿に、思わずドキリとしてしまうが、アルレシアもこれ以上は耐えられない。沈んだままのイタリアとプロイセンは少し心配だったが、ドキリの家を後にした。