hug me, hug you !
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「つかこれって連続してハグしても効果は増すものなのか?」


イギリスは冷静に首をかしげる。


「3回ハグしたら90%のストレスを軽減することになるかってことか?それはないだろ」


アルレシアはさすがにそういうものではないと思っている。それくらいで軽減できるなら戦争など起こらないし自殺もしない。


「じゃあなんでアルレシアは何回も付き合ってるの?」

「デンマークので+25%、ノルウェーので−15%、アメリカので+20%、結局むしろ30%ストレスが増えた。−30%になるまでやらないと損した気分になるだろ」

「アルレシア基準厳しいねぇ」

「どっちかっつーと、抱き付いたヤツのストレスが減ってるだけだろ」

「なんだそのボランティア」


アルレシアは疲れる一方で他は回復していくなど、アルレシアの合理主義に反する。


「コスパ悪すぎだろ…」

「よし、じゃあお兄さんが癒してあげる!へへ、すーぐ気持ちよくなるからなぁ…!」

「おい髭!お前それちげぇだろ!」

「うるせえ!アルレシアを抱くんだよ!」

「それ意味絶対違うよな!?」


アルレシアの腕を取りハアハアとするフランスにドン引きすると、イギリスが慌ててフランスを連れていく。
やんややんやと喧嘩しながら離れていくのを見送ると、やはりどっと疲れたような気がした。


「なんや、おもろそうなことしとるやんアルレ!」

「スペインか」


次にやって来たのはスペインだ。朗らかな笑顔がまぶしい。


「ハグ大会〜?」

「ちげえわ。疲れたって言ったら、ハグするとストレスが減る「じゃあ元気の出るおまじないする〜?」いや話聞けよ「ふそそそ〜もうしてもうた〜」おい」


人の話を聞かない男、スペイン。
昔から変わらない様子に、呆れてため息が出る。もういいか、と思って話を変えようとしたが、それより先に後ろから軽い衝撃があった。


「ハグするとストレス減るいう話やろ?」

「…ポルトガル」


南欧のお色気担当ポルトガルである。
後ろから抱き込むようにして腕がアルレシアの腹に回り、優しく、しかししっかりと抱き締められる。


「んん〜、ホンマや、癒されるわ〜」

「ポルトガル!アルレが疲れとんのやで!」

「アルレシアやって疲れ取れとるやろ?」

「マシマシだわ」


耳元で色っぽく囁かれたが、冷たくあしらう。
スペインはそんな様子を見て、ポルトガルから離そうとアルレシアの肩を掴んで自身に引き寄せる。
思いのほか強い力だったため、ポルトガルごとスペインに近づき、前後を太陽の匂いに挟まれた。


「アルレ嫌がっとるの見えへんのかいな」

「後ろからやさかい見えへんわ〜」

「あのなぁ…!」


少し不穏な空気感になって、明らかに楽しんでいる確信犯のポルトガルと怒り始めたスペインに内心焦る。
どうしようか、と思っていると、今度は横からすっと何かがやってくる。


「わぁ〜、アルレシア兄ちゃんサンドだ〜」

「なにやってんだよスペイン…」


やって来たのはイタリア兄弟だった。
のほほんとしつつも、イタリアは気の緩んだポルトガルからアルレシアをさっと引きはがし、ロマーノはスペインの苛立ちを忘れさせて距離を取らせる。
こうして、鮮やかにアルレシアはイタリア兄弟に挟まれていた。


「聞いてたよ〜、ストレス軽減のためにハグしてるんでしょ?」

「むしろストレスかけるようなことしてんじゃねぇぞ」


イタリアは後ろからアルレシアを抱きしめ、ロマーノは庇うように前に立ってアルレシアの視界を塞ぐ。


「じゃっ、アルレシア兄ちゃんは俺たちが預かるね!」

「アディオス」


そして、まるで映画のマフィアのように2人はアルレシアをイベリア組から攫ってみせた。何より驚いているのはアルレシアだ。


「…お前ら、かっこいいじゃん」

「ヴぇー、やっと気づいた〜?」

「アルレシアは可愛いな」


パチン、とやけに様になるウインクを返されて、アルレシアは苦笑しながら小さく礼を言った。あの空気を打破するのに、2人の力はとても助かった。


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