メクレンブルクと中欧史
−近世の大動乱: 占領
●1628年
R-15
結局、メクレンブルク公国はヴァレンシュタインに公位が授けられ、メクレンブルク家はひっそりと古城に移った。もともと貧しい地域ではあったが、ヴァレンシュタインの傭兵軍がブランデンブルクとメクレンブルクに常駐していることによって、両領邦はともに疲弊の色を濃くしていた。
そんな中、レイスはシュヴェリーンに大挙してやってきた傭兵たちに目をつけられていた。
「メクレンブルクさんよぉ、ちょーっと相手してくんねぇ?」
「この娘の代わりにさ」
傭兵たちは町の少女を連れて、シュヴェリーン市内の人気のない空き家の側でレイスに迫った。
廃墟となった空き家の瓦礫が散乱する中、少女は必死に抵抗していた。
「やめて!離して!」
「まだヴァージンなんじゃねぇ?」
「ひひっ、いいじゃん」
男たちは2人。少女は恐怖に青ざめていた。国の化身たるレイスが、選択を誤ることなどありえない。
「俺が相手する。だから、その子を離せ」
「そうこなくちゃ」
男たちは少女から手を離す。おびえながらも心配そうにこちらを見る。
「はやく逃げなさい!走れ!」
そう怒鳴ると、少女はすぐに走り出す。男たちはヒュウと口笛を吹いた。
「かっこいいねぇ」
「啼かしがいがあるってもんだ」
「…なんでわざわざ男の俺なんだ」
男たちは下卑た笑みを浮かべてレイスに歩を詰める。解せなかったことを尋ねると2人はケラケラと楽しそうに笑った。
「女を無理やりするのは罪だろ?男も罪だ。でも、俺ら散々略奪してっから今更なんだよなぁ」
「それに、あんたメクレンブルクであって人じゃねぇじゃん?ならノーカンじゃん?」
「……まさにソドムとゴモラだな」
旧約聖書の罪に汚れた都市のことだ。神の怒りに触れ、硫酸の雨に打たれて滅びた。同性愛を罪とする場合、それをソドミー罪と呼ぶのもここに理由がある。
「ははっ、まさにそんなとこだな!聖書に帰れってな」
「ルターに謝れほんと…!」
ついに男たちはレイスに手をかけた。シャツをたくし上げ、晒された胸元に手を這わす。もう片方の男は後ろからレイスの耳元に舌を寄せた。
「…っ、くそ…」
「おとなしくしてれば痛くしねぇよ」
「嘘つけ、ぜってーいてぇだろ」
後ろの男が笑うと、前の男は「確かに」と笑い、そしてレイスの胸元にしゃぶりついた。
「ひっ、!んん、」
「かーわいー、感じるんだ?」
胸を吸ったり舐めたりを繰り返す男に息が漏れる。後ろの男はそれを見てせせら笑うと、耳のなかに舌をねじ込んできた。
すると、胸をいじっていた男が手を舌に伸ばし、レイスの自身に触れた。緩く立ち上がっていたそこに触れられ、びくりと震えてしまう。
「先にイっとくか」
胸から顔を離した男はそう言うと、レイスのスボンを下ろした。そして下着の中に手を突っ込んで直接扱く。
「っ、ぅ、!」
「声出していいんだぜ?」
死んでも出すかと硬く唇をかみしめるが、それが気に入らなかったのか後ろの男は背中から手を回し、胸の先をつねった。
痛みとともにわずかな快感も拾ってしまい、ひどく許せなくなる。なんでこんなはしたない、と自分を責めたくなった。
自分も、男たちも、何もかも気持ち悪い、そう思ったときだった。