神聖円卓領域キャメロットIV−7


ガラティーンの抜剣とともに、窓から差し込む陽光が強くなる。不夜のギフトを持つというガウェインは、時間にかかわらず、3倍の力を出すことができる。

立香はロビンフッド、エウリュアレ、アルジュナとアーチャーを3人召喚しつつ、マシュとダ・ヴィンチにも指示を出す。ベディヴィエールは自ら動いてガウェインを近距離で相手取る。

唯斗はエミヤとギルガメッシュを召喚して、エミヤにはアーチャー隊に加わってもらいつつギルガメッシュにはこちらの守りとベディヴィエールのフォローをさせた。

こちらは計8騎ものサーヴァントがおり、しかも一人は神霊、神の血を引く者も二人というとんでもない布陣だ。エウリュアレはその逸話から男性サーヴァントへの攻撃力が各段に増加することもある。

それにも関わらず、互角、あるいはこちらが押されていた。

ベディヴィエールが近距離で剣戟を繰り広げてから、さっと離れたところにエウリュアレの矢が立て続けに打ち込まれ、避けた先にロビンフッドのトラップによる爆発、さらに爆炎に紛れてアルジュナによる無数の光線がガウェインを襲う。しかし、爆発のダメージはほぼなく、アルジュナの攻撃も聖剣の炎でかき消す。とんでもない火力だ。

ギルガメッシュは動きを止めるために天の鎖を空中から出現させてガウェインを縛り、動きが止まった隙にエミヤがニードル剣を連続して撃ち込み、ダ・ヴィンチが光の玉を出現させて爆発させていき、その煙越しにベディヴィエールが切りかかってマシュの盾が入る。


「良い連携です。しかし今の私には大したダメージにはなりえない」


しかし、ガウェインはそう告げると、鎖で腕を固定されているにも関わらず、その手に持った剣に炎を纏わせる。


「体が動かずとも、我が剣はそこにあるだけで敵を焼き払えるのだと知りなさい」


次の瞬間、剣から放たれた業火が回廊に広がった。咄嗟に天井まで跳躍したベディヴィエールとマシュはぎりぎりで避けたが、炎が急接近したことで、潜伏していたロビンフッド、前に出ていたエウリュアレとアルジュナは炎に包まれた。

ギルガメッシュはすぐに鎖を解いて強固な防御魔術を展開し、唯斗と立香、後退したマシュとベディヴィエール、そしてエミヤと自身を囲んだ。結界を取り巻くように炎は進み、鎖がなくなったことでさらに威力が高まる。

ようやく炎が消え、ギルガメッシュの結界も消える。もはや燃えるものはすべて燃えたのか、炎が消えた後に煙すら残らず、カーペットもタペストリーも燭台も、回廊にあった可燃性のものはすべて焼失していた。
窓ガラスも熱ですべて割れ、鉄の窓枠は解け落ちている。大理石はあぶられて黒ずんでおり、漆喰は解けて大理石がむき出しになっていた。

そして、ロビンフッドとエウリュアレは消失しており、アルジュナもフラフラとしながら膝をつく。


「ッ、アルジュナ!」

「いけませんマスター!すぐに加勢を!時間は私が稼ぎます!」


アルジュナはそう言うと、輝く弓に瞬時に魔力を装填して真名を解放する。


炎神の咆哮(アグニ・ガーンディーヴァ)!」


宝具が解放されると、炎の矢がまるで弾道ミサイルのようにガウェインへと放たれる。目にも止まらぬ速さでガウェインの庇う剣に着弾すると、大爆発を起こす。

爆風を受けながら、立香はすぐアタランテとキャスターを呼び出した。


「ギルガメッシュ、もう一回鎖で固定して腕を切り落とせるようにできるか」

「言われなくともそれしかあるまい」


ギルガメッシュも珍しくかなりガウェインを警戒しており、その紅の瞳はガウェインを睨みつけている。これほどの強敵とは思わなかった。

エミヤも意図を理解して、ガウェインに剣で撃ち落とさせるため、大量に剣を複製して矢として放つ。それを相次いでガラティーンで叩き落とすガウェインを、再びギルガメッシュが鎖につないだ。
ガウェインの両腕両足を、四つの門から現れた鎖が拘束しており、体を再び繋ぎ止める。


「一瞬でもいい、腕を切り落として隙を生んで、霊核を砕くしかない」

「了解、アタランテ大量爆撃、キャスターは防御のルーン!アルジュナはもう戻っていいよ、ありがとう」


渾身の宝具展開によっていよいよ立てなくなったアルジュナをカルデアに戻すと、立香はアタランテに攻撃を指示する。キャスターはギルガメッシュに代わってこちらの防衛だ。

エミヤはひたすら連射、アタランテも一本放った矢から無数に光の矢が分裂してガウェインに降り注ぐ。さすがにガウェインも傷ついて大理石に血が飛び散るが、やはり異様に頑強だ。


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