brise de printemps−23
「シャルル…」
「ん?」
「俺も、シャルルの触っていい?」
「…、わかった」
シャルルは頷きながらも、唯斗のジャージに手をかける。あくまで脱がすのはやりたいらしい。
唯斗のジャージと下着をまとめて脱がせ、自分も下の霊衣を消失させる。これでお互い、一糸まとわぬ姿となった。
「…でか、」
思わずそう呟いてから、唯斗はシャルルの屹立するモノに触れ、そっと握り込む。
「かた…」
「そお?」
「ん」
やはり短い応答が続き、唯斗はシャルルの自身を手に包み、軽く扱く。さらに、亀頭の縁をなぞって擦ると、慌てたように、シャルルは唯斗の腕を軽く掴んだ。
「ちょ、唯斗、容赦なさ過ぎだろ」
「え、マジ?」
「暴発はカッコ悪すぎるから手加減してくれ」
「でも、シャルルが余裕なさそうにしてくれるの、嬉しい」
唯斗を見てこうなってくれていることがなんだか嬉しくて、唯斗は首を上げてシャルルの肩に顔を押しつける。
「…そう言う唯斗は結構余裕そうだな?」
「…え、」
「余裕ぶっこいてられるのも今のうちだからな」
どうやら要らぬ火をつけてしまったらしい。シャルルはニッコリしながらも目は据わっている。
そして、サイドテーブルのローションボトルを手に取ると、中身を手に垂らして少し手の平に溜めてから、唯斗の後ろに塗りつけた。
冷たい感触を予期していたが、それは人肌になっており、シャルルは口では性急な態度を示しつつ、ちゃんと優しくしようとしてくれているのだと分かった。
それもまた嬉しかったが、今度こそシャルルの宣言通り、唯斗はそんなことを思っている場合ではなくなる。
つぷ、と穴の中にぬめりを帯びた指が入ってきて、肩が揺れる。
「息吐いて、力抜いて」
「っ、ん、」
「そうそう、うまいぞ」
なるべく弛緩させようと努めていると、だんだん指が奥まで入ってくる。
異物感に、すぐそれを出そうとする括約筋を必死に緩める。
「呼吸を長く、息するのに意識向けるんだ」
「っ、ふーッ、」
シャルルの節くれ立った指が、入り口を丁寧にマッサージするかのように解しながらも、指先を徐々に中へと埋めていく。
言われた通りに呼吸へと意識を向ければ、自然と下半身から力が抜けた。とはいえ、指が奥を圧迫しているのはあまり良い気分ではない。
しかし、シャルルが中の指の動きに合わせるように唯斗の自身を扱き始めると、感覚が変わった。内臓に響くような息苦しさから、唯斗の自身に直結したかのような感覚に切り替わったのだ。
「っ、んっ、」
「んー…この辺かな」
探るような動きはまさにその通りだったようで、シャルルは何かを探す素振りを見せる。
その直後、シャルルの中指がくい、と曲げられた拍子に、性器の裏を圧迫されるような感覚とともに、痺れるような衝撃が脊髄を走り抜けた。
「ッ、ぁっ!」
「お、ここかな」
ずくりとしたそれは、苦しさ6割といったところだが、確実に4割ほどの快感が生み出されていた。
「苦しくねぇ?大丈夫?」
「ちょっと、苦しい、けど、なんだこれ、」
「前立腺。腸管の中で一番近いところから押し上げると気持ち良いらしいぜ」
「マジで勉強してんじゃん…」
どや顔でシャルルは「当然!」と頷く。どうやら勉強したというのは本当のようで、感覚ではなく理論で理解して、シャルルは唯斗を翻弄している。
「少し苦しさ続くと思うけど、ちょっとでも気持ち良い感じがあったら、それを追いかけるんだ。できる?」
「ん、」
「いい子だな」
ふ、と微笑んだシャルルが途方もなく格好良くて、それだけで体が弛緩してしまう。だが、そのシャルルの指がまた同じ場所を押し上げ、その動きに合わせて唯斗のモノが擦られると、再び苦しさと快感が衝撃となって体を揺らす。
「うっ、ふ、ぐ、んっ、」
押し上げられる度、股間を軽く打ったときのような苦しさが続くが、その中には確実に快感が含まれており、亀頭を擦られることで生じた直接的な快感の波が苦しい場所で跳ね返り、快感に変換されているような気がした。