brise de printemps−24
どれくらい指を入れられ続けただろうか、時間の感覚が薄れるほど弄られたため、どんどん苦しさが薄れていき、代わりに快楽が締める割合が高まっていく。
それにつれて、漏れ出る声も増えていた。
「ぅあっ、ん、はッ、ぁっ、んっ、」
「気持ちよくなってきた?」
必死に首を縦に振ると、シャルルは指をゆっくり引き抜く。タオルで拭いているのを見ていると、それに気づいたのか、「三本入ってたぞ」と教えてくれた。
「…そんなに?」
「うん、結構解れたと思う。それで、だ」
手を綺麗にしてから、シャルルはまた唯斗に覆い被さり、背中に手を差し入れて抱き締める。厚い肩口に顔を押しつけられるような体勢になり、唯斗もその温もりが心地よく、背中に手を回す。
「そろそろ俺の、入れようと思う。指よりずっと太いし、正直最初はそこまで気持ち良くないかもだ。少なくとも苦しさはあるはず。怖かったらここで止めるし、それを気にする必要もない」
シャルルはきちんと唯斗に確認を取ってくれていた。時間もかなり経っている、疲労という意味でも確認をしてくれているのだろう。
それでも、唯斗の意志は変わらない。
「…俺は、シャルルの全部、受け止めたい」
「唯斗……分かった」
唯斗の返事を聞くと、シャルルは頷いて体を起こす。離れる温もりは少し寂しかったが、後ろに僅かに触れたシャルルの自身の先が、それだけで快感を呼び戻し、熱が内側からぶり返した。
シャルルは念入りに屹立にローションを絡ませると、もう一度手を拭いて、唯斗の腰を左手で掴む。右手は自身の根元に添えて固定し、先端を唯斗の後ろに宛がった。
「力抜いて、ゆっくり息吐いて」
ふ、と息を吐き始めると、シャルルはぐいっと穴の中に押し込んできた。一気に穴の縁が広げられ、肉が割り込まれていく。
「ッ、ふッ、ぅっ、くッ、」
締め付けないように弛緩させようとしても、どうしても排除しようという圧力が掛かってしまう。シャルルも締め付けられる痛みがある程度感じられていることだろう。
割り広げられていく肉の壁の中、シャルルのモノの形がはっきりと感じ取れる。その熱は異物感の苦しさを助長し、えずきそうになるのを必死に堪えた。
「ふーッ、よし、全部入った。痛くない?」
「痛くはない、けど…っ、ちょっと、そのまま…」
「ん、慣らそうな」
苦しさはあったが、しばらく動かないでいればだんだん引いていく。括約筋をコントロールしながらも、奥を圧迫される苦しさの中に僅かに快感が滲むのも感じた。
シャルルは上体を前に倒すと、唯斗の乳首に再び吸い付く。じくりとした快感が下腹部に降りていくが、それは中に埋め込まれたモノと合わさり、蓄積された快感を呼び覚ます。
「ぅあっ、んっ、」
「じゃ、そろそろ、動くな」
シャルルの声音にも焦燥が滲む。本当はもっと早く動きたかっただろうに、唯斗のために自制してくれている。
体を起こして、腰を掴んで一度腰を動かす。ずん、という衝撃が苦しさを内臓に伝え、一瞬吐きそうな感覚になったが、すぐに快感が混ざる。
シャルルは腰を引いて少し外に出してから、再び中に進めていき、ゆっくりとピストンを開始する。
すると、シャルルの先が唯斗の中の良いところを擦り、じわ、と熱が広がった。
「ァッ、んぅっ、!」
だんだんと腰を動かすスピードが上がっていき、シャルルの抽挿が激しくなっていく。それにつれて、苦しさと快感の割合が逆転して、どんどん快感を拾えるようになっていた。
視線を上げると、唯斗に腰を打ち付ける度に、シャルルの腹筋がくっきりと浮かび上がり、胸筋が盛り上がる。腕の筋が影となり、端正な顔が快感に歪む。
シャルルが唯斗にここまで内側を露わにしてくれていることが、その理由が愛であることが信じられないような気がした。
誰にも顧みられてこなかった唯斗が、初めて誰かに「愛している」と言ってもらえた、その相手がシャルルであることが、とてつもない奇跡だと思えた。
「ぁっ、ん、しゃる、る、」
「はッ、どした、?」
「すき、好きだ、シャルル、すき、ぁッ、んっ、すき、シャル、ルっ、!」
「ッ!唯斗、俺もだ、Mon amour、」