brise de printemps 3−7
シャルルはいったん体を離して、シャツを豪快に脱ぎ捨てる。逞しい上体が、窓から差し込む陽光に照らされ、まだ明るい時間なのだと再認識させられた。
唯斗は、「ヴィアン」と小声でつぶやき、手元にローションを転移させる。
「お、merci!今日は時間たっぷりあるから、いっぱい使おうな」
にこやかに言ったシャルルの言葉が一瞬頭を素通りしたが、その意味を理解して唯斗は顔に熱が集中するのを感じた。
「う…明日も移動ないからって…」
「せっかくだしな。何より、唯斗が可愛すぎる。たくさん甘えてくれよ」
そう笑ってキスをひとつ落としてから、シャルルはローションを使って唯斗の後ろを解し始めた。確かに、今日の移動は4時間程度だったし、明日もリマに留まる。タイミングとしては最適だ。
その後20分ほどかけて解されてから、十分だと判断したシャルルはジーンズを脱ぎ、自身にローションを纏わせる。
「よし、いれるぞ」
「ん、」
ぴとりと蕾に押し当てられた怒張の熱に震える。まだかと急かすように縁がひくついてしまい、シャルルも息をつめた。
そして、割り開いて挿入されたシャルルのものが、ゆっくりと奥まで入り込んできた。
「ぁ…っ!」
「ふー…ッ、」
息を吐き出すシャルル、ずくりと広がる快感に溺れないよう息を吸い込む唯斗。
奥まで入ったところで、シャルルは唯斗を抱き締める。唯斗もその背中に腕を回して、足もシャルルの腰に絡めるようにして抱き着く。
「は…っ、ぁっ、シャルル、シャルル…ッ!」
「あー…っ、くそ、可愛すぎるってマジで…!」
シャルルは喉の奥で唸るように言うと、腰を深く動かした。瞬間、脳天まで突き上げるような快感の波が押し寄せる。
腰を打ち付けられると、背骨を快楽が伝わり、脳を揺さぶるようだ。
「あッ、んっ、は、っ、ぁあっ!」
シャルルの肩に額を押し当てて、ピストンされる度に声が漏れる。たらりと垂れた先走りが唯斗の自身から腹筋に伝った。
ちらりとシャルルの顔を見上げれば、快感に顔をゆがめながら汗を少し垂らしている。唯斗の拙い誘いで興奮してくれて、こうやって唯斗に快感を得てくれているのだ。
一瞬、先ほどの女性たちの顔が浮かぶ。唯斗でもいわゆる美女にあたる容貌だったと思える女性たちだったが、それでも、シャルルはこうして唯斗と共にいてくれる。
「シャルルっ、」
「ん?」
思わず呼びかけると、シャルルはいったん動きを止めてこちらの様子を窺う。唯斗は再びシャルルの肩に顔を押し付けるようにして抱き着いた。シャルルも応じて、もう少し体をくっつけて抱き締める。
「…っ、俺の方が、綺麗なだけの人よりも、一緒に戦えるし、守れるし、魔術で便利にできるし、えと、その、」
「っ、唯斗…」
「……俺の方が好きだし、シャルルを大切にできる…ほかの、誰よりも、俺の方がシャルルのこと愛してる…」
ぎゅ、と抱き締めてそう言ううちに、次第に気恥ずかしさがキャパを超え、唯斗は黙ってしまう。
そしてシャルルはというと、唯斗が抱き着く力を強めるのと同時に、ぐっと奥まで腰を押し付けてきた。一番深いところまで入り込んだシャルルのものに圧迫され、感じる場所を押しつぶされ、唯斗は息が止まる。
押し出されるように精を吐き出すと、同時にシャルルも唯斗の中で熱い魔力の体液を注ぎ込んだ。
「ぁ…ッ!!」
「く…っ、ふッ、唯斗…、」
唸るように名前を呼ばれ、シャルルと目を合わせる。その青い瞳は、はっきりと、途方もないほどの欲に濡れていた。
「そんな可愛いこと言って、さすがに優しくできねぇけど…覚悟、できてるな?」
低い声は、言葉こそ脅すようだが、その激情を余すことなくぶつけられることが嬉しくて堪らなくなる。魔力を注がれたこともあって、体全体が多幸感に包まれて感じやすくなっているようだ。ぼんやりとする思考の中、シャルルの首筋に顔を寄せる。
「…ぜんぶ、シャルルのにしてほしい」
「くっそ、ほんと覚悟しとけ…!」
獰猛な声で言うなり、シャルルはさらに深く腰を打ち付けてきた。まだ硬さを失わないどころかさらに大きくなった逸物で、唯斗の深いところを容赦なく抉る。